私はこれまで大学病院や市立病院などで腹痛に悩む患者さんの診療を行ってきました。中でも膵臓や胆嚢の内視鏡検査・治療を担当することが多かったです。開腹手術と比べて負担が少ない内視鏡的逆行性胆管膵管造影(ERCP)や体の負担を避けつつ閉塞状態を改善する大腸ステントといった高度な操作にも携わるなかで「内視鏡の技術をほかの領域に生かしたら、もっと助けられる方が増えるのではないか」と考えるようになりました。
そのようなとき、子宮頸部内視鏡(自由診療*)で子宮頸がん検査を行う香川大学医学部附属病院の小原英幹先生の取り組みを知り、内視鏡と婦人科疾患は相性が良いことの実感を深めました。
子宮頸がんは20代~50代に多い病気です。早期発見・治療ができれば完治が見込めるにもかかわらず、婦人科検診への抵抗や痛みへの不安などから対象者の43.6%しか検査を受けていない状況がありました。しかし、子宮頸部内視鏡であれば、これらのハードルを乗り越えることができると感じ、開業を決意しました。
だからこそ、子宮頸部内視鏡検査によって子宮頸がんの検査が受けやすくなれば、子どもと過ごすはずだった時間を失わずにいられるのではないかと感じます。これまで力を入れてきた消化器内科の診療と子宮頸がんの検診を合わせて総合的にお腹の悩みに応えたいと考えクリニックを開業しました。
*子宮頸部内視鏡は自由診療であり、当院における検査費用は税込4,840円です。(緊急止血処置を行った場合も同額です。ただし、組織検査(精密検査)を行った場合は、税込2,420円追加になります。)
私自身、学生時代にお腹の痛みに苦しんだ時期があります。当時は、単なる「気のせい」だと言われることもありました。今ならば「過敏性腸症候群」などの診断がつくと思います。原因が分かることで適切な治療が受けられるのでホッとしています。自分自身がこのような経験をしたからこそ、患者さんには病名が分からずに悩む苦しみを味わわせたくないと思うのです。
お腹の痛みには、いろいろな原因が考えられます。 たとえば、毎月生理前にお腹が痛くなる方が受診されたとき、婦人科は月経困難症や子宮内膜症の治療を行い、痛みが半分くらいによくなっても、残りの痛みは便秘だったとか、慢性の腸の炎症の病気だったりとかが見つかることがあります。30歳代も半ばになると、がんの方も一定数いらっしゃいます。
いくつかの病院で診てもらってようやく原因が分かる場合もありますが、当院では、内視鏡を使って子宮頸がん・子宮体がん・卵巣がん・胃がん・大腸がんの検査が行えます。いろいろな病院に行かなくてもワンストップで検査が行えるのが当院の強みです。
院内には、消化器内科を専門とする院長のほか、日本産婦人科学会認定産婦人科専門医の女性医師2名と男性医師1名、大学附属病院助教を勤める乳腺外来担当の女性医師が在籍しています。放射線技師は全員女性です。女性の体の悩みに総合的にお応えしています。お悩みの症状があれば、気軽にご相談ください。
子宮頸部内視鏡検査の流れ
従来の検査であるコルポスコピー検査では、器具で腟を4〜5cm程度まで拡げて固定し、子宮頸部を20〜30cmの距離から拡大鏡で見て行う検査です。
さらに、表面から筋肉の層までをつまむようにして行う細胞組織の採取にも痛みが生じるという声が多くありました。
子宮頸部内視鏡による子宮頸がんの検査では、1cm程度の太さの曲がる器具で力加減を細かく調整しながら細胞組織の採取できるため痛みが少ないです。
さらにコルポスコピー検査では、患部の写真を撮ることはできますが、患者さんから見えない状況で医師が検査をして終わりという状況がありました。
子宮頸部内視鏡による検査では、ライブで映像を見ながら気になる箇所を確認しつつ医師の説明を受けることもできます。子宮頸部内視鏡には、顕微鏡のような拡大機能や画像強調機能もあるため、より精度の高い診断ができるほか、記録を取ることができます。さらに、コルポスコピー検査は検査予定日に生理になると別日にやり直しになりますが、子宮頸部内視鏡の場合は、水で連続して洗い流せるため、生理中も検査を受けることができます。
アクセスが便利
各線新横浜駅から徒歩3分の場所にあるクリニックです。近隣にお勤めの方から遠方にお住まいの方まで、交通の便がよい場所です。
Web予約に対応
ご予約は電話での受付とともに、Webでも24時間対応しています。
女性の婦人科専門医在籍
消化器病専門医・内視鏡専門医の院長と共に、産婦人科専門医の女性医師や乳腺外科を担当する女性医師・女性技士が在籍しています。(2024年9月時点)
子宮頸部内視鏡検査の実際の画像です。高性能カメラで膣部の中を直接観察できるため、子宮頸部へ数mmまで近接でき、より感度の高い診断が可能です。サンプル(生検)が必要な場合は、1cmの距離から異常部位をその部分だけ採取できます。
コルポスコピー検査(膣拡大鏡検査)での子宮がん検診で行う検査は、膣から検査器具を挿入するため内診台で開脚する姿勢で行われるのに対して、子宮頸部内視鏡検査は横向きに寝た状態で行うことができます。コルポスコピー検査を受けた76人の患者さんに向けてアンケート調査を行ったところ、コルポスコピー検査を受けた方は、96.6%の方が不快感について4または5と回答し、75.6%の患者さんは次回の検査に子宮頸部内視鏡検査を希望していました。
ネット予約 | 可 予約する |
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〒222-0033 神奈川県横浜市港北区新横浜2丁目3-12 新横浜スクエアビル11F
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