2001年に脳神経外科医として歩み始めて以来、私は長く脳卒中を中心とした重症患者さんの治療に携わってきました。病院勤務では命に直結する症例が多く、いわゆるコモンディジーズ(日常でよくみられる身近な病気)に触れる機会はあまりありませんでした。しかし開院してみると、「頭痛やめまい、物忘れなどで日常的に困っているにもかかわらず、どこに相談してよいか分からない方」がいることを実感しました。
特に頭痛は、毎日のこととして慣れてしまい、自分では重症と気付いていない方が少なくありません。本来は治療によってもっと楽になれるにもかかわらず、「体質だから」「天気のせいだから」とあきらめている方がいるのです。こうした方々が少しでも“晴れやかな日々”を送れるように支えたい──その思いが、当クリニックを開く決断につながりました。
また、私自身の家族が脳卒中で倒れた経験もあり、その大変さを身近に感じてきました。だからこそ、脳卒中の予防や早期発見にいっそう力を入れ、同じような不安や苦労を抱える方を少しでも減らしたいと考えています。
脳卒中の診療と予防に注力
院長は長崎大学医学部卒業後、長崎大学脳神経外科での勤務をはじめ、20年以上にわたり脳卒中の外科治療に携わってきました。日本脳神経外科学会認定の脳神経外科専門医、日本脳卒中学会認定の脳卒中専門医、日本脳卒中の外科学会認定の技術認定医、日本脳ドック学会認定医としての知見を生かし、MRIによる画像診断をはじめ、リスク因子の早期発見と丁寧なフォローアップを重視。発症後の治療だけでなく、予防のための生活習慣の改善にも注力しています。
頭痛診療の専門性を追求したクリニック
頭痛を専門的に診る体制は地域によって異なり、適切な治療を受ける機会が限られる方もいます。当クリニックでは、院長がこれまでの脳神経外科での経験を生かし、片頭痛(へんずつう)や緊張型頭痛など幅広い頭痛に対応。症状の背景にある生活習慣やストレスにも丁寧に目を向け、薬物療法だけでなく頭痛体操や生活面でのアドバイスを組み合わせた総合的なケアを行っています。地域の方々が安心して相談できる「頭痛診療の拠点」となれるよう取り組んでいます。
脳と体の健康を、共に支える医療を提供
院長はこれまでの診療経験から、脳の健康には日々の身体活動や生活習慣が深く関わることを実感してきました。自身もボディメイクに長年取り組んできた経験を生かし、患者さんには年齢や体力に応じた運動や生活リズムの整え方を丁寧にアドバイスしています。頭痛やめまい、物忘れなどの症状を“脳だけの問題”と捉えず、心身のバランスを整える視点で支えることを大切にしています。
頭の片側がズキズキと痛み、光や音に敏感になる病気です。市販薬で我慢する方もいますが、生活や仕事に支障が出る場合は受診が必要です。診断では問診とMRIで危険な頭痛を除外し、治療は急性期薬に加え、発作が多い方には予防治療も検討します。ストレスや生活リズムの乱れが誘因となるため、生活習慣の見直しも含めて総合的に治療を進めます。
緊張型頭痛は、長時間のデスクワークや同じ姿勢による首・肩の筋肉の緊張が主な原因で、頭全体が締め付けられるように痛みます。診断後は医師の説明に加え、看護師が生活指導や誘因の回避、1日数分でできる頭痛体操など非薬物療法を丁寧にサポート。改善しない場合は鎮痛薬を短期間用いますが、慢性化した方は薬の使用過多による頭痛に注意し、必要に応じて抗うつ薬や抗不安薬、筋弛緩薬などを併用します。
脳動脈瘤(のうどうみゃくりゅう)が破裂して起こる重篤な病気で、「突然の激しい頭痛」が典型的です。CTもしくはMRIでくも膜下出血が確認された場合は、造影CTやMRAで動脈瘤を見つけます。家族に脳動脈瘤のある方、過去に強い頭痛を経験した方、喫煙する方、高血圧症の方、中高年の方はリスクが高く、発症前の段階で脳血管の異常に気付けるように、早めの検査や治療が大切です。
脳の血管が詰まって脳神経細胞が壊死(えし)する脳梗塞(のうこうそく)は、高血圧症、糖尿病、脂質異常症、喫煙習慣のある方や、脳梗塞の家族歴がある中高年の方に多くみられます。症状は片麻痺やろれつ困難などで、診断にはMRIが重要です。治療は時間との勝負で、発症後数時間以内に血栓溶解薬投与やカテーテルによる血栓回収療法を行うことで社会復帰の可能性が高まります。
めまいは耳の不調だけでなく、脳梗塞など脳の病気が原因となることもあります。特に突然の強いめまいや、まっすぐ歩きにくい症状を伴う場合は注意が必要です。当クリニックでは、歩き方、手足の動き、目の動きなどを確認し、MRIで脳の異常を調べます。原因を丁寧に見極め、適切な治療につなげます。
顔面けいれんは、片側のまぶたや口元が勝手に動く病気です。主な原因は、顔面神経が血管に圧迫されることです。診断には、MRI検査が欠かせません。治療はまず内服薬で症状の軽減を図り、必要に応じて一時的にけいれんを抑えるA型ボツリヌス毒素注射を検討します。根治を目指す場合は微小血管減圧術が選択肢となり、院長が長崎労災病院での手術に対応するケースもあります。
顔の片側に「電気が走るような鋭い痛み」が瞬間的に起こり、歯磨きや食事などの刺激で誘発されることが特徴です。中年以降の方に多く、三叉神経(さんさしんけい)が血管に圧迫されることが主な原因です。MRIで神経と血管の位置関係を確認し診断します。治療はまずカルバマゼピンによる薬物療法を行い、効果が不十分な場合は微小血管減圧術を検討します。手術が難しい場合には、ガンマナイフ療法や神経ブロックなど別の選択肢もあります。
認知症は、記憶力や判断力の低下により日常生活に支障が出る病気で、初期には「約束を思い出せない」「物の置き忘れ」などの症状がみられます。診断はMRIと改訂長谷川式簡易知能評価スケール、MMSEなどの検査を組み合わせて行います。治療は進行を抑える内服薬を中心に、生活の整え方やご家族への説明にも丁寧に取り組んでいます。MCI(軽度認知障害)の段階では、抗アミロイドβ抗体薬の初回投与が可能な病院への紹介もいたします。点滴の継続は当院で行います。
| ネット予約 | 可 予約する |
|---|---|
| 公式サイト | https://hirose-neurosurgery.com/ |
| 連絡先 |
TEL 0956-59-6683 |
住所 |
〒857-0055 長崎県佐世保市湊町4-13 3F
GoogleMapで見る
|
| アクセス |
松浦鉄道 佐世保中央駅 から四ヶ町アーケードを左へ 徒歩5分 松浦町中央公園口バス停下車 徒歩2分 松浦町国際通りバス停下車 徒歩5分 |
| 駐車場 | 駐車場 2台 ※当院専用駐車場隣に共用の車椅子専用駐車スペースが1台分あります。その他提携駐車業があります。診療後に駐車割引券をお渡しします(最大1時間)。必ず駐車券をお持ちください。 |
※本記事は 2025年12月 時点のものです。