尊敬する兄が医師を志したことをきっかけに、私も医師の道を選びました。眼科を専門としたのは、診察から手術、術後管理まで一貫して患者さんを診ることができる点に魅力を感じたためです。
大学院修了後は福井医科大学で手術の研鑽を積み、その後、三重県津市の東海眼科で副院長として7年間診療に携わりました。
開業地として松阪市の伊勢中川駅周辺を選んだのは、名古屋・大阪・伊勢方面を結ぶ交通の要所(近鉄のターミナル駅)でありながら、当時は眼科が少ない地域だったためです。1996年の開院以来、地域の皆さんに支えられながら診療を続け、現在に至っています。
私が診療で大切にしているのは、「見逃しがないよう丁寧に診察すること」と「患者さんにとって不利益になる判断を避けること」です。限られた診察時間の中でも、一人ひとりの患者さんと丁寧に向き合い、特に重大な病気が疑われる場合には、必要に応じて時間を確保して対応するように心がけています。
また、患者さんにはできるだけ率直にお伝えすることを大切にしています。治療や生活に関わる重要な情報は、時に厳しい内容であってもきちんと説明します。医師と患者さんが同じ情報を共有することで、病気や治療について一緒に考えやすくなり、より納得のいく診療につながると考えているからです。
白内障手術や緑内障治療など、治療方針に悩まれている場合には、医学的に正確な情報を丁寧にお伝えしつつ、「もし自分の家族だったら?」という視点でも検討します。高額な治療や新しい治療が必ずしもその方にとって最適とは限りません。患者さんの状態や生活背景に合った選択を大切にしています。
入院・日帰りの両方に対応した手術体制
白内障手術は日帰り手術と入院(1泊)のいずれにも対応しています。「家族に迷惑をかけたくない」「術後はゆっくり休んでから帰りたい」といった理由から、入院を選択される方もいらっしゃいます。入院の場合は手術翌朝に診察を行い、術後の経過を確認します。
検査・手術の主要機器を複数台完備
OCT(光干渉断層計:網膜の状態を断層画像として確認できる、緑内障や網膜疾患の診断などに用いる機器)、視野計、白内障手術装置などの主要機器を複数台備えています。機器を複数備えることで、必要な検査や手術を適切なタイミングで行える体制を整えています。
患者さんと相談しながら治療方針を検討
白内障手術の時期や眼内レンズの種類については、現在の目の状態や生活スタイル、将来的なリスクなども踏まえ、患者さんと相談しながら検討します。「新しいレンズだから」などの理由だけで今後の方針をご提案することはありません。
目の中でレンズの役割を担う水晶体が濁ることで、かすみやまぶしさ、視力低下などが生じる病気です。原因として最も多いのは加齢による変化で、進行すると眼鏡での矯正が難しくなる場合があります。当クリニックでは、緑内障や網膜疾患など似た症状を示す病気の可能性も考慮しながら診察を行い、経過観察や手術の時期を患者さんと相談しながら検討します。
視神経が障害されることで視野に異常が生じる病気です。初期には自覚症状が少なく、気付かないうちに進行する場合があります。日本では中途失明の主な原因の1つとされており、40歳以上では定期的な検査が重要とされています。眼圧検査や眼底検査、OCT、視野検査などを行い、必要に応じて点眼治療や手術などを検討します。
近視は、遠くのものが見えにくくなる屈折異常の1つです。近年はスマートフォンやパソコンの使用時間の増加などにより、小児を含め近視の増加が指摘されています。当クリニックでは視力検査や屈折検査を行い、眼鏡やコンタクトレンズの処方などを通じて見え方の調整を行います。また、視力低下の背景に目の病気が隠れていないかも確認します。
網膜の中心にある黄斑に異常な血管(新生血管)が生じるなどして、視力低下や見え方のゆがみなどを引き起こす病気です。高齢化に伴い患者数が増えている病気の1つとされています。診断にはOCTや蛍光眼底撮影などが用いられ、病状に応じて抗VEGF薬の硝子体内注射などの治療が検討されます。
眼瞼下垂症は、まぶたを持ち上げる筋肉や腱膜の機能が低下することで、まぶたが下がり視野が狭くなる病気です。加齢によるものが多いですが、先天性のものやコンタクトレンズの長期使用などが原因となる場合もあります。当クリニックでは症状や原因を確認したうえで、皮膚切除や挙筋前転法など複数の治療方法を検討します。
※本記事は 2026年4月 時点のものです。