もともと「言葉で伝える」ことに興味があり、中学生までは記者やアナウンサーになりたいと思っていました。その思いが変わったのは、中学生のときに父ががんを患ったことが関係しています。病状は急速に悪化し、高校生のときに父は他界しました。いろいろな治療の選択肢がありましたが、医学の世界の言葉は非常に難しいものでした。もっと理解できていれば、父がより自分らしく生きるための選択を一緒に考えることができたのではないか……。そんな思いから、患者さんと医療者の間にある言葉や理解の壁をなくしたいと考え、医師を志すようになりました。
さまざまな角度から病気の原因を探る
医学部時代はゲノム研究を通じて「病気がどのように発生しているのか」を分子レベルから学び、また勤務医時代は血液内科で病気を鑑別する経験を積んできました。これまでに培った知見をもとに、患者さんの細かな変化や所見を見逃さず、病気の原因を探るよう努めています。
患者さんと一緒に継続できる治療を目指す
患者さん一人ひとり、普段の生活や人生に対する考え方は異なります。当クリニックでは患者さんの話に耳を傾け、その方に合った治療方法を一緒に考えます。そして、それぞれの選択肢を噛み砕いて説明し、患者さんが真に望む治療方法を選んでいただける診療を目指しています。
市民講座の実施など地域に開かれたクリニック
患者さんに医療のことを分かりやすく伝えたいという思いから、院長による市民講座を行っています。出身地である地元・鶴ケ峰への恩返しという意味も込め、参加料は無料。身近な健康問題や病気のことなど、いろいろなテーマで開催しています。
高血圧症は動脈硬化の重大な危険因子の1つです。放置すると、脳梗塞(のうこうそく)や心筋梗塞などを引き起こすリスクが高まります。一時的に数値が下がっても自己判断で治療をやめてしまうことのないよう、当クリニックではそうしたリスクについて説明したうえで、患者さんの普段の生活状況や病気に対する考え方を把握し、「続けられる治療」を目指します。
脂質異常症は、悪玉コレステロールや中性脂肪が多すぎたり、善玉コレステロールが少なすぎたりする状態を指します。当クリニックでは、久山町スコア(年齢や職業分布が全国平均とほぼ同じとされる福岡県久山町を対象にした、九州大学大学院の研究によるスコアリング)をもとに、将来どのようなリスクがあるかを確認し、食事療法や薬物療法を行っています。
ヘモグロビンや赤血球が減り、体の中に十分な酸素を運べなくなった状態が貧血です。動悸やめまい、倦怠感などの症状のほか、時には重い血液の病気が隠れているケースもあります。貧血そのものに対する治療に加えて、なぜ貧血症状が出ているかを常に意識し、原因を探るよう努めています。
3週間以上熱が続き、いろいろな検査をしても診断がつかない、原因がはっきりしない発熱を不明熱と呼びます。ただ、さまざまな角度から診断すると鑑別は可能で、主に感染症、悪性腫瘍(あくせいしゅよう)、膠原病(こうげんびょう)のいずれかが原因です。患者さんの体に現れるさまざまな症状をよく観察し、早期の原因特定を目指します。
喘息は、再発を繰り返す慢性的な病気で、一時的に症状がよくなっても自己判断で薬などをやめず、継続して治療をすることが大切です。当クリニックでは、定期的に状況を確認してフォローアップを行い、発作が出ないようにコントロールできる状態を患者さんと一緒に目指していきます。
慢性閉塞性肺疾患(まんせいへいそくせいはいしっかん)の原因として最も大きいものがたばこで、治療には禁煙が必要となります。「長年の習慣を急に変えられない」「なかなかたばこがやめられない」という患者さんに対しては、どの程度なら頑張れるかを相談し、段階を追って治療方法を決めていきます。
*ACP(アドバンス・ケア・プランニング)について
■内容
将来病気になったときや人生の最終段階に、どのような医療やケアを受けたいか。本人だけではなく、家族や医療従事者が話し合いを行い、本人による意思決定をサポートする取り組みをアドバンス・ケア・プランニングといいます。当クリニックではACP外来を設置し、医師による医学的な説明の後、看護師や医師によるACPカウンセリングを行っています。ACP外来は自由診療であり、公的保険の適用外となります。
■対象となる患者さん
ACP外来は若い方や現在健康な方などを含め、どなたでもご利用が可能です。
■ACP外来の流れ
第1回から第5回まで、それぞれ「あなたはどんな人?(どのように生きたいかを家族などの参加者に伝える)」、「人生で大切なことは?(大切にしている価値観を言語化する)」、「もしものとき、どうする?(医療現場でどのような最期を迎えるパターンがあるのかを学び、自分だったら何を選ぶかを考える)」、「大切な人と話しておくために(参加者以外に考え方を伝えておきたい人がいないか確認する)」、「あなたらしい最期とは(最期を迎えたい場所や、食事ができなくなったときの対処、延命治療の希望などを考える)」のステップに沿って話し合いを重ねます。1つのステップを繰り返したり、期間を決めてステップを順に実施したり、回数や頻度は自由に選択できます。
厚生労働省のガイドラインではACPの記録が推奨されており、当クリニックのACP外来ではACP内容を記録し保管しています。
■費用
看護師を含めたACP(1回20分):4,400円(税込)、医師を含めたACP(1回20分):8,800円(税込)。追加5分ごと:1,100円(税込)
■注意事項
・患者さんの価値観や希望する医療・ケアなどを整理するためのものであり、特定の医療行為や治療の保証をするものではありません。
・ACP外来の話し合いに基づいた選択の結果について、当クリニックでは責任を負いかねます。
・価値観や健康状態は時間とともに変化する可能性があります。一度決定した意向の変更を希望する場合、改めて医療従事者やご家族などと話し合うことが推奨されます。
| ネット予約 | 可 予約する |
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| 公式サイト | https://ogaiclinic.jp/ |
| 連絡先 |
TEL 045-489-7860 FAX 045-489-6767 |
住所 |
〒241-0022 神奈川県横浜市旭区鶴ヶ峰1丁目12-3新川ビル2階
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| アクセス | 相鉄線 鶴ヶ峰駅 徒歩1分 |
| 駐車場 | 駐車場 76台 ※提携駐車場「鶴ヶ峰パーキング」20分毎100円 |
※本記事は 2025年7月 時点のものです。