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強迫性障害
強迫性障害とは、反復的・持続的な思考や衝動、イメージにとらわれる「強迫観念」と、手洗い、確認などの繰り返しなどの「強迫行為」を中核症状とする病気です。強迫行為には、呪文を唱える、数を数えるといっ...
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強迫性障害きょうはくせいしょうがい

更新日時: 2017 年 04 月 25 日【更新履歴
更新履歴
2017 年 04 月 25 日
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概要

強迫性障害とは、反復的・持続的な思考や衝動、イメージにとらわれる「強迫観念」と、手洗い、確認などの繰り返しなどの「強迫行為」を中核症状とする病気です。強迫行為には、呪文を唱える、数を数えるといった頭のなかの行為も含まれます。

強迫性障害の患者さんは、同じような行動をすることに意味がないことを認識しています。しかしながら、強迫観念に抗うことができず、大きな葛藤(かっとう)やストレスを感じます。強迫性障害による影響は患者さんの生活に大きな支障を来すことになり、QOL(生活の質)に多大なる影響を及ぼします。

強迫性障害では、薬物治療、認知行動療法が行われます。多くの場合、これらの治療により寛解状態(症状が落ち着いて安定した状態)を得ることができます

原因

強迫性障害は、性格的な側面、遺伝的要因、環境要因に加え、器質性疾患(感染症など)による脳機能の異常など、さまざまな要因が影響し合うことで発症すると考えられています。性格的には、完璧主義、几帳面、生真面目などといったタイプの方が強迫性障害を発症しやすいといわれています。しかし、こうした要因を抱える方のすべてが強迫性障害になるかというとそうではありません。そのため、発症には多くの因子が複雑に関与していることが推定されています。

症状

強迫性障害は、大きく認知的(cognitive)タイプと運動性(motoric)タイプの二つに分けることができます。

認知的タイプ

「強迫観念」という、頭から離れない考えや不安にかき立てられ、止めたいと思いながらも止められずに繰り返し行為を行ってしまうタイプです。汚染恐怖から手洗いやシャワーが止められない、火事の心配などからガスコンロの火を消したかどうかの確認を何度もしてしまう、などが該当します。

運動性タイプ

観念や不安の増大に関わる認知的プロセスは明らかではなく、「まさにぴったり感(just right feeling)」を求めて繰り返し行為を行うタイプです。たとえば、カチャッという鍵が閉まる感覚が納得できるまで、この行為を繰り返すなどが挙げられます。これは、鍵が閉まっているかという不安にかき立てられた行為ではなく、「まさにぴったり感」を求めて繰り返してしまい、いつまでも納得できず動けなくなってしまうという状態です。

周囲への影響

強迫性障害では、自分自身のなかで曲げられない規則・ルールがあり、それを家族など周囲の方に対しても強要するといった周囲の環境への影響もあります。

検査・診断

強迫性障害の診断には、WHOが定める診断基準のICD-10やアメリカ精神医学会による精神疾患の診断・統計マニュアルであるDSM-5が用いられます。また、本人が感じている症状の分類や重症度の評価として、Y-BOCS(Yale-Brown Obsessive Compulsive Scale)が用いられます。

強迫性障害には、認知的タイプと運動性タイプがあり、そのほかにもチック等に関連したものがあります。それぞれ症状の現れ方が異なり、治療アプローチも異なることから、強迫性障害を正確に評価することは治療法選択や予後判定の基準として重要であるといえます。

治療

認知行動療法と薬物療法が治療の主体となります。

認知行動療法

認知行動療法の手段にもさまざまなものがあり、強迫性障害のタイプに応じて適切な方法が選択されます。

たとえば「暴露反応妨害法」という方法は、主に認知的タイプの強迫性障害に対して行われます。この方法は、これまで恐れ回避していたことときっちりと向き合い、不安を軽減するための強迫行為をあえて行わないよう制御する方法です。

薬物療法

第一選択は、SSRIやクロミプラミンなど、セロトニン再取り込み阻害作用をもつ抗うつ薬です。

認知行動療法と薬物療法を適切に行うことで、多くの患者さんは寛解状態に入ることができます。しかし、経過中に症状が再燃することもまれではないため、モチベーションを保ちながら継続的な治療を行うことが重要であるといえます。

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