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細気管支炎
細気管支炎(さいきかんしえん)とは気管支の末梢(末端の細い部分)である細気管支という部分が炎症を起こすことで発症する気管支炎です。ウイルス、細菌を原因とした感染性の急性細気管支炎と、原因不明の慢...
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肺
更新日時: 2017 年 04 月 25 日【更新履歴
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2017 年 04 月 25 日
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細気管支炎とは

細気管支炎(さいきかんしえん)とは気管支の末梢(末端の細い部分)である細気管支という部分が炎症を起こすことで発症する気管支炎です。ウイルス、細菌を原因とした感染性の急性細気管支炎と、原因不明の慢性細気管支炎に分けられます。急性細気管支炎はRSウイルスによる乳幼児の感染が多く、特に低出生体重児、心臓・肺疾患・免疫不全・ダウン症候群のお子さんでは重症化が懸念されるためRSウイルス感染時には注意が必要です。RSウイルスにはパリビズマブという抗体による予防が有用で、重症化しやすいお子さんには保険適用となっています。

慢性細気管支炎は成人に多く、びまん性汎細気管支炎、閉塞性細気管支炎など原因不明な疾患です。治療は対症療法が中心となります。

http://shibuya-naika.jp/%E5%91%BC%E5%90%B8%E5%99%A8%E5%86%85%E7%A7%91/%E6%B0%97%E7%AE%A1%E6%94%AF%E7%82%8E%E3%81%AE%E8%A8%BA%E6%96%AD%E3%83%BB%E6%B2%BB%E7%99%82/

原因

ウイルス、細菌を原因とした感染性の細気管支炎と、その他の原因に分けられます。原因となるウイルスとしてはRSウイルスが最も多く、新生児、乳幼児がRSウイルスに感染すると細気管支炎を発症することがあります。RSウイルスは毎年冬季に流行し、乳幼児の細気管支炎の50-90%を占めると言われています。特に低出生体重児、心臓や肺に疾患のあるお子さん、免疫不全のお子さん、ダウン症候群のお子さんはRSウイルスによる細気管支炎を発症し、かつ重症化することが知られています。ヒトメタニューモウイルスやマイコプラズマも細気管支炎の原因となります。RSウイルス。ヒトメタニューモウイルス、マイコプラズマいずれの病原体とも飛沫感染、接触感染により感染します。
感染以外にも原因不明の慢性細気管支炎があり、成人に多く発症します。びまん性汎細気管支炎は、慢性副鼻腔炎(蓄膿症)を併発し、鼻汁、嗅覚障害も認めることがあり、日本や東アジアの国々に多く、40-50代に多い病気です。
閉塞性細気管支炎は、細気管支が炎症により閉塞し、呼吸不全を起こす疾患で、免疫学的な機序が作用していると考えられています。

https://medicalnote.jp/contents/170926-002-AJ

http://www.niid.go.jp/niid/ja/encycropedia/392-encyclopedia/317-rs-intro.html

症状

RSウイルスの潜伏期間は2-8日で、細気管支炎の症状は咳、鼻汁、くしゃみなどのいわゆる「かぜ」の症状で始まります。発熱を認めることもあります。その後「ゼーゼー」「ヒューヒュー」という喘鳴[ぜんめい]や、陥没呼吸(息を吸い込む時に胸の一部が陥没する)を認めます。重症化すると多呼吸、不穏、意識障害、また無呼吸、呼吸不全、低酸素を起こし人工呼吸が必要になることがあり、命にかかわることもあります。特に、上に挙げたように低出生体重児、心臓や肺に疾患のあるお子さん、免疫不全のお子さん、ダウン症候群のお子さんでは症状が急速に悪化することが多いため、RSウイルスに感染した時には呼吸状態を注意深く観察する必要があります。
原因不明の細気管支炎であるびまん性汎細気管支炎、閉塞性細気管支炎の症状は咳、過剰な痰です。症状は毎日または少なくとも連続して3ヶ月以上続きます。

https://health.goo.ne.jp/medical/10140700

検査・診断

RSウイルスの診断には、迅速診断キットが用いられます。鼻の粘膜から鼻汁を採取し検査を行います。RSウイルスの迅速診断は重症化しやすい方に限り保険適用がありますので、医療機関にご確認ください。
ヒトメタニューモウイルス、マイコプラズマも迅速検査が用いられます。
マイコプラズマの診断には血液の抗体検査や寒冷凝集素の検査も有用です。
その他、ウイルス、マイコプラズマの遺伝子検査を行うこともあります。
細気管支炎の程度、また肺炎の合併を診断するために胸部X線検査(レントゲン検査)を行います。慢性の細気管支炎には胸部CT検査、呼吸機能検査により重症度を評価します。炎症の程度は血液検査で評価します(白血球、CRPの増加)。びまん性汎細気管支炎は、ヒト白血球抗原(HLA) がB54というタイプを持つ方が多いことが知られています。

https://minacolor.com/parts/19/articles/3027/

https://medicalnote.jp/diseases/%E3%83%9E%E3%82%A4%E3%82%B3%E3%83%97%E3%83%A9%E3%82%BA%E3%83%9E%E8%82%BA%E7%82%8E

治療

細気管支炎の治療は原因により異なります。
RSウイルス、ヒトメタニューモウイルスに対しては効果的な抗ウイルス薬は存在しないため、対症療法が中心となります。ステロイド、気管支拡張薬など喘息に準じた治療を行いますが、効果に関して一定の見解は得られていません。重症の呼吸不全に対しては人工呼吸を行い、患者さん自身の免疫力で回復を待ちます。
マイコプラズマにはマクロライド系の抗生物質を用いながら、必要に応じた対症療法を行います。
びまん性汎細気管支炎に対しては、マクロライド系抗生物質を少量で、数年間内服します。
閉塞性細気管支炎にも確立された治療はなく、炎症を抑え、症状を軽減させます。

http://www.nanbyou.or.jp/entry/4721
【予防】
感染性の細気管支炎の原因となるウイルス、細菌の感染経路の多くは飛沫感染、接触感染であるため、予防の為手洗い、うがい、マスク着用が有効です。
RSウイルスの予防のため、RSウイルスに対する抗体製剤であるパリビズマブ(シナジス®)が有用であり、日本でも使用されています。

現在のパリビズマブは以下の新生児、乳幼児に保険適用となっています。
RSウイルス感染流行初期において
・在胎期間28週以下の早産で、12ヵ月齢以下の新生児および乳児
・在胎期間29週~35週の早産で、 6 ヵ月齢以下の新生児および
乳児
・過去6 ヵ月以内に気管支肺異形成症(BPD)の治療を受けた
24ヵ月齢以下の新生児、乳児および幼児
・24ヵ月齢以下の血行動態に異常のある先天性心疾患(CHD)
の新生児、乳児および幼児
・24ヵ月齢以下の免疫不全を伴う新生児、乳児および幼児
・24ヵ月齢以下のダウン症候群の新生児、乳児および幼児

流行期間(主に秋から春)に4週間ごとに筋肉内注射を行います。詳しい適応や接種に関しては医療機関にご相談ください。

http://www.abbvie.co.jp/info-for-hcps/info-about-our-products/info-synagis.html

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