胆管がん

患者さんの年齢はさまざま、ときに80歳代でも手術を行うことも

最終更新日
2021年06月07日

がん研有明病院で肝・胆・膵外科部長を務める高橋祐(たかはしゆう)先生に、胆管がんの症例について伺いました。

患者さんの年齢はさまざま、ときに80歳代でも手術を行うことも

当院にいらっしゃる肝門部胆管がんの患者さんの平均年齢は70歳前後ですが、若い方では40歳代の患者さん、お年を召した方では80歳代の患者さんもいらっしゃいます。手術を検討する場合、年齢で判断をするのではなく、がんの状態や体力、患者さんの希望や意志を総合して検討します。そのため、体が元気で本人が治療に対し意欲があれば、80歳代の患者さんでも手術を行うことがあります。

肝門部胆管がん患者さんの多くは、がんによって胆管が詰まることで生じる“黄疸(おうだん)”をきっかけに発見されます。そのほか、別の病気で病院を受診中に血液検査で異常が生じて、肝門部胆管がんが見つかるケースもあります。

手術治療が唯一の根治治療

肝門部胆管がんが発見された場合、可能な限り唯一の根治治療である手術治療を検討します。

肝門部胆管がんの手術治療は体に負担がかかる大手術となることが多く、術後の回復には時間がかかります。しかし、綿密な手術計画と術前管理、過不足ない手術、徹底した術後管理により、手術前と同じ生活に戻ることは十分可能です。また胆管がんは膵臓(すいぞう)がんと同様に難治がんの1つですが、リンパ節転移のない方の5年生存率は50~60%程度あり、十分根治も見込めます。当院では内科・外科・画像診断科などの各専門科がそれぞれの技術を持ち寄り、協力して治療を行っています。

がん研究会有明病院

〒135-8550 東京都江東区有明3丁目8-31 GoogleMapで見る