院長インタビュー

地域の需要を第一に住民の声に応え続ける康心会汐見台病院

地域の需要を第一に住民の声に応え続ける康心会汐見台病院
赤池 信 先生

康心会汐見台病院 病院長

赤池 信 先生

目次
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この記事の最終更新は2018年11月30日です。

康心会汐見台病院は、横浜市南部地域(磯子区、南区、港南区、金沢区)の医療を支える総合病院です。2016年4月に神奈川県から運営を移譲されて以降、診療時間の拡大や近隣病院との連携体制の強化、回復期リハビリテーション病棟の増築など、地域の方々に必要とされる医療を目指して発展を続けてきました。各科では、小児科外来での心理相談(「心のはぐくみ診療部」)や産婦人科でのベビーマッサージなど、独自の取り組みで地域医療に貢献しています。汐見台病院院長の赤池信先生にお話を伺いました。

康心会汐見台病院外観 汐見台病院よりご提供


汐見台病院は、2016年3月まで神奈川県が運営する県立病院であり、2016年4月より康心会汐見台病院(以下、汐見台病院)として再スタートを切りました。

既存の13診療科に加え、精神科、リハビリテーション科、脳神経外科、脳神経内科を増設し、より幅広い分野の疾患治療に対応できる環境を整えています。

2018年11月現在、磯子区内の総合病院として、地域医療の中核を担うべく尽力しています。

当院診療科の中でも、小児科と産婦人科は特に地域の皆さまに頼りにしていただいていると感じます。

磯子区は高齢化の進行する地域ではあるものの、新しいマンションには若い世代が多く、幼稚園や小学校の数も豊富です。地域の住民の方々に安心して出産や育児をしていただけるように、当院では今後も小児科・産婦人科の手厚い診療体制を維持していきたいと考えています。

康心会汐見台病院小児科スタッフの皆さま 汐見台病院よりご提供

汐見台病院では、小児科一般から外科、児童精神科、小児希少疾患まで幅広い分野に対応しています。救急外来には常に小児科の医師が待機しているため、夜間や休日にお子さんが体調を崩された時にもスムーズに救急医療を行うことができます。ヘルニア停留精巣などに対する外科手術も、常設する小児外科外来にて対応が可能です。

 

また当院は、専門的な管理が必要な患者さんのための特殊外来*を開設し、精神神経疾患や腎疾患などの診療にあたっています。

受付日・時間に限りあり、外来種類によっては要予約

 

入院治療は地域医療機関との協力体制で行っています。たとえば、神奈川県立こども医療センターの紹介で、長期療養が必要な難病の患者さんを一時的に預かる場合もあります。

小児科外来では「心のはぐくみ診療部」という心理相談枠を設けており、児童精神科の担当医と臨床心理士が子どもの心身の発達に関する相談を受け付けています。言語発達遅滞やADHDなどに関する疑問から、不登校、いじめといった社会生活上の不安まで幅広く相談に応じ、プレイセラピーなどの治療方法を適宜検討します。お子さんご自身はもちろん、育児の悩みに関する相談など、保護者の方のカウンセリングも行っています。

汐見台病院産婦人科では、自然分娩を基本にした分娩を行っています。知識と経験の豊富なスタッフが病棟に常駐しているため、安全な分娩を実施することができます。

助産師が勤務する当院は、妊婦さんが安心して出産に臨めるようにさまざまな教室を開いています。

母親教室

妊娠中の栄養の摂り方や乳房の正しいケア、分娩のための準備、分娩後の過ごし方などを2回に分けてお伝えする教室。妊婦さんご本人、ご主人、お母さまが参加受付対象です。

マタニティ・ヨーガ教室

マタニティ・ヨーガ教室の様子 汐見台病院よりご提供

妊婦さん向けに考案された、強度の低い体操教室です。

ベビーマッサージ

ベビーマッサージの様子 汐見台病院よりご提供

生後2~9か月に、お産を終えたお母さんが赤ちゃんに触れたり歌ったりしながらマッサージを行う体操です。助産師への育児相談も同時開催します。

急性期治療後の患者さんが退院して地域に戻られた後、支障なく日常生活を送れるように、2017年に回復期リハビリテーション病棟を新設しました。回復期リハビリテーション病棟には医師、看護師、PT(理学療法士)、OT(作業療法士)、ST(言語聴覚士)、MSW(医療ソーシャルワーカー)など、多様なスタッフが属しており、チームで毎日患者さんのリハビリテーションを支えています。ほかの医療機関からの転院依頼も増えてきています。

康心会汐見台病院は、地域の人の「この地域に総合病院を残してほしい」という願いを受け、県から運営を移譲される形でリニューアルオープンしました。地域の方々の声がなければ汐見台病院はこの地に残っていなかったかもしれません。

だからこそ、我々は地域の声を第一に考えた地域医療に取り組んできました。これからもその姿勢は変えることなく、地域に求められることに一つひとつ応える形で変化をしていきたいと考えます。

 

当院の療養環境は、設備の改善やスタッフの更なる充実などが必要であると考えており、地域の皆さまのご要望にあわせ、さまざまな診療科において拡大していければと考えています。また、救急医療の充実にも力を注ぎたいと考え、2018年11月現在は、老人ホームなどの施設へ協力体制を敷いています。こうした取り組みは県立病院時代にはなく、地域の皆さまのお力になれているのではないかと考えています。

こうした改善は、ニーズが高まってきている地域包括ケアという仕組みの中でより役立っていくでしょう。

汐見台病院は地域医療連携が活発な総合病院であり、急性期・慢性期や科を問わず、多くの患者さんが来院されます。そのため、総合診療医としての知識、手技、技術を身につけるためには適した環境です。将来的には若手医師の教育を担う病院になることを目指したいと考えています。

 

康心会汐見台病院は、県からの移譲を機に、より地域のニーズに合わせた医療を提供できるよう発展してきました。

地域住民の方々に信頼される病院を作ることが我々の目標です。県から運営を引き継いでまだ間もない施設ではありますが、引き続き努力を惜しまず、地域に必要とされる医療を提供することで、住民の皆さまを支える地域の中核病院を目指します。

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