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麻疹
麻疹とは発熱や発疹を主症状とする感染症で、昔から「はしか」として知られています。麻疹は麻疹ウイルスに感染すると発症します。日本では、多くは自然経過で軽快しますが、まれに肺炎や脳炎などの合併症をお...
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皮膚
更新日時: 2017 年 04 月 25 日【更新履歴
更新履歴
2017 年 04 月 25 日
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概要

麻疹とは発熱や発疹を主症状とする感染症で、昔から「はしか」として知られています。麻疹は麻疹ウイルスに感染すると発症します。日本では、多くは自然経過で軽快しますが、まれに肺炎や脳炎などの合併症をおこして命にかかわることもあります。栄養状態の悪い開発途上国では、いまだに致死率が高い疾患です。

麻疹ウイルスは感染力が非常に強く、発症しても根本的な治療薬もないことから、ワクチンによる予防接種による予防が必要です。罹患すると多くの人への感染リスクとなり、公衆衛生学的にも大きな問題となりえます。

原因

麻疹は、パラミクソウイルス科に属する麻疹ウイルスによって引き起こされます。麻疹ウイルスは感染力が強いため、飛沫感染や接触感染のみでなく空気感染を起こすこともあります。

症状

感染後10~12日程度で症状が現れます 。なお、麻疹ウイルスに感染・発症したことがあると、生涯免疫を持ち続けるといわれています。これを「終生免疫」といいます。

麻疹の症状は時期によって、以下の4つにわけられます。

(1)潜伏期
(2)カタル期
(3)発疹期
(4)回復期

(1)潜伏期(感染後10~12日)

潜伏期とは、ウイルスが体に侵入してから実際に症状が出るまでの期間です。

(2)カタル期(前駆期)(3~4日)

カタル期では、発熱(38℃前後)・鼻水・目やに・せきなど、風邪と類似した症状が出ます。カタル期にはまだ特徴的な発疹が現れず、麻疹と気付かない可能性があります。頬の粘膜には、麻疹の特徴的な症状のひとつであるコプリック斑という、周囲が赤く真ん中が白い斑点が数個~数十個みられることがあります。

(3)発疹期(3~5日)

前駆期の終わりには一度熱が下がり気味になりますが、半日ほどで再び40℃近くまで上昇(二峰性発熱)、全身に小さな赤い発疹が現れます。発疹の出現は顔や耳の後ろから始まり、体幹、手足の順で広がります。また発疹どうしが融合する(くっつく)こともあり、麻疹による発疹の特徴といわれています。

(4) 回復期(7~9日)

解熱とともに発疹も自然に消えていきますが、色素沈着により肌に茶色い跡に残ります。

麻疹を発症すると、合併症をおこすこともあります。代表的な合併症は以下の通りです。

肺炎

麻疹初期に麻疹ウイルスによるウイルス性肺炎を起こすことがあり、乳児が発症した際の死因の多くを占めます。

脳炎

麻疹による脳炎は初期に発症することが多く、成人での死因の多くを占めます。脳炎発症患者の20~40%が後遺症を残し、10~20%が命にかかわるといわれています。

クループ症候群

クループ症候群とは、喉頭周囲が狭くなり呼吸器症状を起こした状態のことで、犬が吠えたような咳(犬吠様咳嗽)が出ます。

亜急性硬化性全脳炎(SSPE)

亜急性硬化性全脳炎とは、麻疹ウイルスが中枢神経に侵入、感染することで発症する脳炎です。麻疹の初感染後7~10年後に、それまで元気であった人が学習障害、運動障害、痙攣といった症状が生じ、寝たきりになることもあります。

細菌感染症

中耳炎、肺炎といった細菌感染症を起こしやすくなります。

検査・診断

麻疹の検査では、麻疹ウイルスに対する抗体(IgM抗体)の上昇、あるいはウイルスの遺伝子検査、ウイルス分離などを実施します。現在、麻疹が疑われた場合には、保健所に連絡し、遺伝子検査が行われます。

治療

麻疹に有効な治療法はないため、出ている症状に対する治療を行いながら、自然によくなるのを待ちます。高熱が出るので、脱水にならないように水分をきちんと摂取することが大切です。麻疹と同時に合併症を発症した場合は、それぞれに適した治療を実施します。

麻疹に感染した場合、感染を広げないように、解熱後3日を経過するまで登校、登園は停止と学校保健安全法で定められています。

麻疹は非常に感染力が強いため、手洗い・うがい・マスクの予防効果はありません。唯一の予防方法は、予防接種です。麻疹の予防接種は風疹ワクチンと混合となったMRワクチンとして、日本で定期接種となっており、1歳時と小学校就学前(年長児)時の2回、無料で受けることができます。

成人でも、麻疹に対する免疫がなければ自費で予防接種が可能です。成人の麻疹は重症化、死亡することがあり、罹患歴がない、ワクチン接種をしていない人は予防接種が推奨されます。

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