愛知県の脊椎脊髄病診療を支える
あいちせぼね病院

患者さんのつらさに寄り添い、
思いやりのある医療を目指す
当院では「24,000件以上の手術実績*」「身体の負担が少ない手術」「従来の手術に比べて短期間の入院手術」「診断から手術まで迅速な対応」「専門医(日本脊椎脊髄病学会認定の脊椎脊髄外科指導医)による丁寧な説明」の5つの特長を柱に、患者さんの体の負担や入院期間に配慮した医療を提供しております。椎間板ヘルニアや脊柱管狭窄症、圧迫骨折など背骨に関係する病気の早期発見と適切な治療の提供に尽力してまいります。
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医療法人全医会の2007年1月~2023年12月までの17年間の累計24,806件(2007年218件、2008年543件、2009年991件、2010年1,310件、2011年1,402件、2012年1,327件、2013年1,357件、2014年1,342件、2015年1,238件、2016年1,358件、2017年1,945件、2018年2,109件、2019年2,162件、2020年2,130件、2021年1,947件、2022年1,583件、2023年1,844件:当院を含む法人グループ全体における背骨や腰、首やそのほかの全手術の合計)

小さい傷で、いかに治すか――技術の研鑽を続け、新たな治療にも取り組む
当院では、低侵襲(体への負担が少ない)手術に注力しており、また「選べる治療」をモットーとしていることも特徴です。同じ病気でも年齢やお仕事、持病の有無など患者さんそれぞれの状況は異なります。「痛みがあるけれど長期の入院はできない……」「手術は受けたくない」などの理由で、痛みを我慢しながら生活をしている方もいらっしゃるのではないでしょうか。
当院では保険診療を主軸にしながら、新しい治療も積極的に導入しています。これまでに培った技術と経験から、より適した治療のご提案に努めておりますので、痛みに悩まれている方はぜひ一度当院へご相談ください。どのような治療があるのか、あるいはどのような治療をご希望されるのか、相談をしながら共に治療を進めていきましょう。

写真:PIXTA
脊椎ドックを実施し、いつまでも健やかな生活が送れるようサポート
当院では脊椎疾患の早期発見に向け、脊椎ドック*も実施しています。MRI・CT・X線などの画像検査は、保険診療の場合、段階を踏んで行われるため診断までに数週間~数か月を要するケースもありますが、脊椎ドックでは一括検査が可能なため半日~1日で完了します。脊椎の病気は早い段階で発見できれば手術をせずに治療できることもあります。ご希望される方は、お気軽にご相談ください。
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脊椎ドック:自由診療。頚椎・胸椎・腰椎コース 各55,000円(税込60,500円)ほかオプション検査もあり。体内に医療用の金属がある方や妊娠中の方などは受けられる検査が限られることがあります。
あいちせぼね病院の
腰椎椎間板ヘルニア・
腰部脊柱管狭窄症・脊椎圧迫骨折・
頚椎椎間板ヘルニアの治療
腰椎椎間板ヘルニアの治療
100人に1人がかかるといわれる椎間板ヘルニア――早期治療のため検査体制を整備

腰椎椎間板ヘルニアは背骨にかかる衝撃を緩和するクッションの役割を持つ「椎間板」の内容物が外に押し出され、神経を刺激することで症状が起こる病気です。主な症状には足の痛みやしびれ、腰や臀部の痛みなどがあります。椎間板ヘルニアは人口の約1%が罹患するというデータもあり、当院においては若い方から高齢者まで幅広い方が受診されている病気です。

椎間板ヘルニアの疑いがある場合にはX線検査を、確定診断の際にはMRI検査を行います。診断がつかなければ治療を行うことはできませんから、患者さんのつらさを可能な限り早く軽減するためにも当院ではMRI検査装置を4台導入(2025年5月時点)し、迅速な診断および早期治療介入がかなえられるよう努めています。
幅広い治療選択肢を備え、より小さな傷で痛みの軽減を目指す
椎間板ヘルニアの治療にはリハビリテーション、薬、注射といった「保存療法」と、「手術療法」があります。症状が軽度の場合はまず保存療法(手術以外の治療)を行いますが、保存療法を行っても改善がみられない場合や痛みが強い場合などは、手術を検討します。

当院では、従来の術式よりも侵襲が少ない内視鏡治療に注力しているのが強みです。内視鏡手術には複数の術式がありますが、腰椎椎間板ヘルニアに対しては、主にMED(内視鏡下腰椎椎間板摘出術)やPELD/PED(経皮的内視鏡下腰椎椎間板摘出術)という術式で治療を行います。MEDは直径16mmの手術器具を使用し、飛び出たヘルニアを切除することで神経の圧迫を解除する手術です。16mmの傷口で処置が可能で傷が小さく済むため早期の回復が期待でき、ひいては早期社会復帰を目指すことができます。
PELD/PEDは、MEDよりさらに細い約7mmの内視鏡を使用した手術です。局所麻酔で可能な手術のため、基本的に当日に歩行が開始でき、翌朝には退院いただけます。当法人では、特にPELD/PEDの実績が多く、年間で300件以上*実施しています。どのような術式が適しているかは患者さんによって異なりますので、腰椎椎間板ヘルニアでお悩みの方はまず一度ご相談ください。ご自身に適した治療で、一緒に痛みを改善していきましょう。
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医療法人 全医会におけるPED/PELDの実施件数:397件(2023年度(2023年4月~2024年3月)実績
治療を諦めずに済むように――患者さんが治療を選べる環境づくりを実践
腰椎椎間板ヘルニアを指摘されている方の中には、「手術をしたいけれど、忙しくて時間が取れない」「できるだけ仕事は休みたくない」という方もいるでしょう。そのような方でも治療を受けていただけるよう、当院では一般的に保険診療として行われている内視鏡手術に対応するのはもちろんのこと、独自に開発をした手術器具を使用し、さらなる低侵襲化を図っています。特殊な器具を使用する場合は自由診療*となりますが、MEDについては通常の内視鏡よりもさらに直径が小さい10mmの内視鏡を使うことで体への負担をより軽減することが可能になり、ひいては早期社会復帰も目指せます。
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費用:140万円(税抜)。左記の金額には、自費診療の場合いずれの費用にも、治療当日の診察料や施術料、入院費用、ほか材料費、術後診察費用(3か月目まで)が含まれます。手術は1回に限定します。基本的な入院期間:2泊3日。承認された器具を使う保険診療の手術とは異なり、有効性・安全性が認められた治療ではありません。主なリスク:術部への菌付着による感染、神経損傷、術後血腫(術後の出血が神経を圧迫する)、血栓症など。独自の医療器具については当院が開発したものであり、医薬品医療機器等法上の承認を得ていない未承認医療機器です。欧米各国その他の諸外国において承認されている国がないため、重大なリスクが明らかになっていない可能性があります。国内においては承認されている医療機器はありません。万が一重篤な副作用が出た場合は、国の医薬品副作用被害救済制度の対象外となります。
腰椎椎間板ヘルニアについて
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腰部脊柱管狭窄症の治療腰痛や足のしびれ、力の入りにくさは一度検査を
背骨の中には「脊柱管」という神経の通り道があります。腰部脊柱管狭窄症は、背骨や背骨を支える黄色靱帯という組織が変化して脊柱管が狭くなり、神経を圧迫する病気です。原因は加齢によるもので、腰痛や下肢の痛み、しびれ感、力の入りにくさといった症状が現れます。

腰部脊柱管狭窄症は背骨の奥に原因があるため、診断の確定にはCT検査やMRI検査を用いるのが有用です。当院では4台のMRIと2台のCTを導入しており(2025年5月時点)、病気の確定から治療のご提案までできる限り素早く行うように努めています。
保存療法~手術まで、患者さんの状態に合わせた治療を提案

写真:PIXTA
治療ではまず、リハビリテーションや薬の服用など手術以外の「保存療法」と呼ばれる方法をご提案しますが、保存療法で改善がみられない場合には、神経を圧迫する原因である黄色靱帯を取り除く手術をおすすめしています。
当院では、従来の手術(MEL:内視鏡下脊柱管拡大術)に加え、2018年から脊柱管狭窄症の新たな内視鏡治療「UBE」を取り入れてきました。体の片側から5mmと8mmの穴を開け行うこの方法は、これまでの方法に比べて手術操作の自由度が高く体への負担がより少ない方法として、国内でも主流の方法になりつつあります。
この手術では基本的に約3時間後から歩行が可能で、痛みのない範囲で翌日からデスクワークも可能です。退院後は1か月後・3か月後に受診をしていただき、経過に問題がなければ元の生活に戻っていただけます。
そのほか、MELより細い内視鏡を使用し、8mmの切開1か所のみで行う、PELと呼ばれる術式にも対応可能です。
技術と経験を生かした “選べる医療”を提供

どの治療が適しているかは病状によって異なりますが、複数の選択肢を備えることで一人ひとりの患者さんにより適した治療がご提供できればと考えています。当法人では、MELの手術だけでも、年間で300件以上*の経験を重ねてきました。この経験を基盤に、当院では独自に開発した特殊な手術器具を使った治療も行っています。
特殊な器具を使用する手術は自由診療**となりますが、通常の内視鏡よりも細い内視鏡などを使用することで組織の損傷をより抑えた治療がかなえられ、ひいては入院期間のさらなる短縮にもつながります。
入院が可能な日数やご希望など、診察の際にぜひお知らせください。これまでに培った知見をもとに、よりご要望に則した治療をご提案させていただきます。
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医療法人 全医会におけるMELの実施件数:416件(2023年度(2023年4月~2024年3月)実績)
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費用:患部1か所の場合、140万円(税抜)。左記費用には、治療当日の診察料や施術料、入院費用、ほか材料費、術後診察費用(3か月目まで)が含まれます。手術回数は1回に限定します。入院期間:1~2泊。承認された器具を使う保険診療の手術とは異なり、有効性・安全性が認められた治療ではありません。主なリスク:術部への菌付着による感染、神経損傷、術後血腫(術後の出血が神経を圧迫する)、血栓症など。独自の医療器具については当院が開発したものであり、医薬品医療機器等法上の承認を得ていない未承認医療機器です。欧米各国その他の諸外国において承認されている国がないため、重大なリスクが明らかになっていない可能性があります。国内においては承認されている医療機器はありません。万が一重篤な副作用が出た場合は、国の医薬品副作用被害救済制度の対象外となります。
腰部脊柱管狭窄症の
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脊椎圧迫骨折の治療高齢者に多い病気――専門的な観点からより確実性の高い診断に努める
脊椎圧迫骨折とは、何らかの力が垂直方向に加わることで、背骨がつぶれるように折れてしまう骨折です。
特に骨粗鬆症の方に多く発症し、転倒や重いものを持ったときなど強い力がかかる場面はもちろんですが、体をひねったときや車の振動などの些細なきっかけでも起こることがあります。実際、当院を受診される方の中にも腰痛で来院し検査を行った結果、実は骨折が生じていたということもあります。

イラスト:PIXTA
脊椎圧迫骨折は日常生活の中で起こりやすい病気ともいえます。そこで当院では診察の際「腰が痛くなったきっかけ(特定の動作など)」「痛み止めの効果の有無」「特に痛みが生じる動作」などを問診で丁寧にお伺いします。問診の結果、骨折が疑われる場合には背中の痛みがある場所をコンコンと軽く叩きます。響いて痛いという場合には圧迫骨折の可能性が高いと考え、MRI検査で確定診断を行います。
治療後のQOL(生活の質)も見据えた治療を提供
脊椎圧迫骨折の治療には、「保存療法」と「手術療法」の2つの選択肢があります。保存療法の場合には、コルセットを装着し、骨折部分を動かないように固定して過ごす必要があります。一般的には3か月~6か月程度の期間が必要です。そのため保存療法は筋力の低下など生活の質に影響する可能性があり、手術による早期治癒を選択される患者さんも多くいらっしゃいます。

脊椎圧迫骨折の手術は、主に「BKP(椎体形成術)」という術式で行います。この治療は、背中から針を刺し、潰れた場所をバルーンで膨らませた後、空洞に骨セメントを流し込む方法です。当院におけるBKPの手術時間は30分ほどで、骨の安定と痛みの軽減が期待できる治療法です。1週間ほど入院をしていただく必要がありますが、BKPは保険診療内で治療を受けていただけます。
新しい治療も取り入れ、脊椎圧迫骨折治療を追求する

当院では「Vessel-plasty(椎体増幅形成術)」という新たな治療も導入しています。Vessel-plasty は、2mm程の針を圧迫骨折内に差し込み、メッシュ袋内に特殊人工骨(骨形成を促進する成分を含む骨セメント)を入れる治療です。自由診療*となりますが、従来の方法に比べ骨セメントが漏れにくくなるため、患者さんのさらなる負担軽減が期待でき、翌日の退院も可能です。
楽な生活を送っていただけるよう、これまで積み重ねてきた経験をもとによりよい治療をご提案させていただきます。年のせいと思っていた腰痛が実は骨折によるものの可能性もありますので、気になる症状がある方はお気軽に当院へご相談にいらしてください。
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Vessel-plasty(椎体増幅形成術):費用は患部1か所の治療の場合90万円(税抜)。治療当日の診察料や施術料、入院費用、ほか材料費、術後診察費用(3か月目まで)が含まれます。手術回数は1回に限定します。基本的な入院期間:1泊2日。保険診療の術式と異なり、有効性・安全性が認められた治療ではありません。リスク:術部への菌付着による感染、神経損傷、術後血腫(術後の出血が神経を圧迫する)、血栓症など。
脊椎圧迫骨折の
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頚椎椎間板ヘルニアの治療
「肩こり」は病気が原因となっていることも――つらい痛みは我慢せず受診してほしい
頚椎(首)の病気で多いとされる病気の1つが「頚椎椎間板ヘルニア」です。頚椎椎間板ヘルニアは、首にある7つの骨をつなぐ椎間板とよばれるクッションが骨の外に飛び出すことで生じる病気で、若い方から高齢の方まで幅広い年代で起こり得ます。

また、頚椎椎間板ヘルニアと似た病気に「頚髄症」という病気もあります。頚髄症は加齢とともに椎間板が薄くなり、椎骨に骨棘と呼ばれるトゲが発生することで炎症が起こる病気です。
どちらも首や肩に痛みなどの症状が現れることから、肩こりと思って見過ごしてしまいやすく注意が必要です。実は首の病気が隠れていることも多々ありますので、なかなか治らない肩こりなどにお悩みの方は、遠慮なく当院へご相談ください。
可能な限り当日中に診断を行い、つらい痛みの解消に尽力

頚椎疾患は一般的に、問診とX線などの画像検査で診断を行いますが、問診や触診、運動テスト、X線検査を行っても病気が判明しないこともあるため、より正確な診断のためには首のCT検査やMRI検査が有用です。当院ではできるだけ早く治療に移れるよう、院内にMRIを4台、CTを2台導入しており(2025年5月時点)、受診いただいた当日に画像撮影から診断、治療方法の提案まで行えるよう努めています。
初診日に手術が決定した場合には、次回は手術当日の来院となりますので、痛みを早期に改善することはもちろん、通院の負担もできるだけ軽減できればと考えています。
最短日帰りが可能な治療選択肢も備え、よりニーズに則した治療ができる環境を整備
頚椎椎間板ヘルニアには大きく2つの治療法があります。1つはリハビリテーションや薬、注射を用いる「保存療法」、もう1つは「手術療法」です。痛みが少ないなど症状が軽い場合には、ストレッチや筋力トレーニングなどのリハビリテーションから治療を開始します。痛みがある場合には、飲み薬や注射・点滴を併用します。X線画像を見ながら、痛みのある場所へ麻酔薬を注入するトリガーポイント注射など、痛みの強さに応じた治療を行い症状の軽減を目指します。

保存療法だけでは改善が難しい場合には、手術を検討します。当院では、より幅広いニーズに対応できるよう保険診療内(ACDF:頚椎前方除圧固定術)での治療に加え、新しい治療も導入しているのが強みです。自由診療*にはなりますが、より短期間での治療をご希望される場合には、3.5mmの内視鏡を使用してヘルニアを摘出するPECD(経皮的内視鏡下頚椎椎間板摘出術)や、7~16mmの切開でヘルニアだけではなく神経を圧迫する骨などを取り除くことができるPECF(経皮的内視鏡下頚椎椎間孔拡大術)などの術式を行います。これらは、従来の手術に比べて非常に侵襲が少ないため、1泊~2泊で退院が可能です。また、軽度~中程度のヘルニアに限られますが、首に1mmの針を刺し、レーザーによってヘルニアを熱凝固収縮させるPLDD(経皮的レーザー椎間板減圧術)という手術もあり、こちらは日帰りで行うことができる手術となっています。
「痛みがあるけれど時間が取れない」「手術が怖い」などという方は、ぜひ当院へご相談ください。幅広い治療選択肢をご用意しておりますので、一緒によりよい治療について考えていきましょう。
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PECD(経皮的内視鏡下頚椎椎間板摘出術):費用は患部1か所の治療の場合140万円(税抜)。基本的な入院期間:1泊2日。/PECF(経皮的内視鏡下頚椎椎間孔拡大術)費用は患部1か所の治療の場合140万円(税抜)。基本的な入院期間:1泊~2泊。/PLDD(経皮的レーザー椎間板減圧術):費用は患部1か所の治療の場合90万円(税抜)。基本的な入院期間:日帰り。
それぞれ治療当日の診察料や施術料、入院費用、ほか材料費、術後診察費用(3か月目まで)が含まれます。治療回数は1回に限定します。保険診療の術式と異なり、有効性・安全性が認められた治療ではありません。リスク:術部への菌付着による感染、神経損傷、術後血腫(術後の出血が神経を圧迫する)、血栓症など。

- 公開日:2025年7月28日
