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泌尿器疾患における腹腔鏡手術
関西医科大学では前立腺がんの手術については100%、腎臓がんの手術については約90%の割合で腹腔鏡手術を行っています。同大学腎泌尿器外科学講座教授の松田公志先生に、腹腔鏡手術のメリットを踏まえた...
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泌尿器疾患における腹腔鏡手術

公開日 2016 年 03 月 19 日 | 更新日 2018 年 02 月 20 日

泌尿器疾患における腹腔鏡手術
松田 公志 先生

関西医科大学枚方病院副院長 関西医科大学泌尿器科学講座教授 関西医科大学副学長 関西医科大学評議員・理事

松田 公志 先生

関西医科大学では前立腺がんの手術については100%、腎臓がんの手術については約90%の割合で腹腔鏡手術を行っています。同大学腎泌尿器外科学講座教授の松田公志先生に、腹腔鏡手術のメリットを踏まえた治療と、さらなる治療成績の向上が見込めるロボット支援による腹腔鏡手術の最新動向についてお話を伺いました。

腹腔鏡手術の対象となる疾患およびそれに対する治療

腎臓がん、前立腺がん、尿管のがんなど

当院では、腎臓・副腎・前立腺・尿管のがんなど、保険診療で認められている腹腔鏡手術はほとんどすべて手がけており、前立腺がんの手術については100%、腎臓がんの手術については約90%の割合で腹腔鏡手術を行っています。

しかし、がんが進行しているケースでは腹腔鏡を使わないこともあります。例えば進行した「腎盂尿管がん」です。このがんは、がん細胞が周囲の組織や臓器に広がりやすく、広範囲にこの浸潤(組織が侵され広がること)が認められる場合、開腹術を行っています。また、尿路結石では腹腔鏡を使わず、「尿路内視鏡」という内視鏡手術を行います。尿道から内視鏡を入れて膀胱・尿管・腎臓の中を見て石を割る手術です。

副腎や前立腺のがんは腹腔鏡手術が向いている

副腎や前立腺はお腹の奥に位置しているため、どれだけお腹を大きく切ったとしても、術野を見ることは大変難しいのです。ところが内視鏡は、小さな孔を通じて術者の目がお腹の中に奥深く入って見ているイメージで手術ができるので、お腹を大きく切るよりもはるかによく見えるのです。結果腹腔鏡を使った手術は、開腹術をはじめとする他の手術とほとんど変わらない治療成績を残しています。

ロボット支援腹腔鏡手術の特長と治療成績

手術支援ロボットは1995年にアメリカで開発され、2000年に前立腺がんを対象とした前立腺全摘の手術が始まり、急速に普及しました。日本では2006年頃から始まり、2012年にロボット支援前立腺全摘術の保険診療が認められました。当院では2013年から行っています。

また、2016年4月から腎臓がんを対象としたロボット支援腎部分切除術も保険適応となりました。この2つの手術は、泌尿器科分野において一番難しい手術といわれており、これがロボット支援で行えるようになったことは患者さんにとって、大変な朗報です。当院では前立腺全摘術は100%、腎部分切除術もほとんどをロボット支援手術で行っています。ロボット支援前立腺全摘除術では、特に術後尿失禁と性機能の改善が良くなったのが特長です。

現在国内には「ダ・ヴィンチ」と呼ばれるアメリカ製内視鏡手術支援ロボットが二百数十台導入されています。2018年4月には膀胱全摘除術も保険適応となり、さらに消化器外科や婦人科、呼吸器外科でもロボット支援手術が保険適応となります。今後ロボット支援腹腔鏡手術がさらに広がっていくのではないかと思っております。さらに、2020年には、国内の企業をはじめ、複数の会社から、タイプの異なる手術支援ロボットが発売されると言われており、手術室に2台目、3台目のロボットが入る時代もまじかと思われます。関西医科大学附属病院では、2017年11月に、ロボット支援手術センターを立ち上げ、ロボット支援手術の安全で適切な導入と普及を目指しています。

泌尿器科における腹腔鏡手術(松田公志先生)の連載記事

関西医科大学腎泌尿器外科は日本で最も早く腹腔鏡手術を始めた泌尿器科であり、その泌尿器科における腹腔鏡手術のスペシャリスト。また、男性不妊症や男性更年期障害など、男性の生殖器医療の臨床・研究も専門としており、患者や医師からも大きな信頼を得ている。

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