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りんご病
りんご病とは、パルボウイルスB19と呼ばれるウイルスに感染することで引き起こされるウイルス性疾患の一つです。伝染性紅斑とも呼ばれ、その名前から想像される通り赤い発疹が出現することが特徴です。頬が...
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りんご病りんごびょう

更新日時: 2017 年 04 月 25 日【更新履歴
更新履歴
2017 年 04 月 25 日
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概要

りんご病とは、パルボウイルスB19と呼ばれるウイルスに感染することで引き起こされるウイルス性疾患の一つです。伝染性紅斑とも呼ばれ、その名前から想像される通り赤い発疹が出現することが特徴です。頬が赤くなることがあり、その見た目がりんごのようになるため、りんご病と呼ばれます。

りんご病は、生後半年から患者さんがみられるようになり、5歳前後をピークとして幼児期の子どもに流行する傾向がある病気です。流行が大きい年には季節変動性があり、6~7月頃にかけてピークがあります。

健康な方が感染した場合は特別な合併症はなく、治癒することが多いですが、特に妊娠中の方がパルボウイルスB19に感染すると、赤ちゃんに重篤な影響(流産や死産を含む)を及ぼすこともあります。

原因

りんご病は、ヒトパルボウイルスB19と呼ばれるウイルスに感染することで発症します。

ヒトパルボウイルスB19は、患者さんの咳や鼻水を介して感染します。その他、環境中でもしばらく生存することが知られており、患者さんと箸やコップ等を共有すると感染することがあります。また、家族内や幼稚園・学校内で流行が起きる傾向があります。

りんご病は一度かかると一生涯の免疫を得ることができ、再度りんご病にかかることはないと考えられています。

症状

微熱や風邪症状

感染しておよそ1週間経つと、微熱や風邪症状が現れます(潜伏期は4~15日)。この頃の症状はそれほど強くないことに加えて、りんご病に特徴的な症状はありません。そのため、りんご病の診断をすることは困難です。

発疹や関節痛

その後さらに1週間ほど経過すると、頬や四肢、体幹に「びまん性紅斑」と呼ばれる広がりのある発疹が出現してきます。また、関節痛を訴えることもあります。発疹は7〜10日ほどで消失し、治癒に向かいます。日光や、皮膚を掻くなどの機械的な刺激に反応して、特徴的な発疹が再燃することもあります。

貧血症状の可能性

ヒトパルボウイルスB19は、赤血球系の細胞に悪影響を及ぼすこともあります。特に、先天的に(生まれつき)貧血傾向にある子どもや妊娠中の方が感染すると、重篤な貧血症状が引き起こされることがあります。貧血になると、顔面蒼白、動悸、息切れなどが出現します。胎児であれば、胎児水腫と呼ばれる状態になり、最悪の場合は死産や流産に至ることもあります。

脳炎、急性肝炎などの合併症の可能性

その他、神経(脳炎、脊髄炎、末梢神経痛)、循環器(心筋炎、房室ブロック)、造血器(溶血性貧血)、運動器(関節炎)などの各臓器に影響を及ぼすことがあります。たとえば、脳炎、急性肝炎などの合併症を起こすこともあります。脳炎であれば、意識障害やけいれんなどを生じることがあります。また急性肝炎であれば、倦怠感や黄疸、尿が褐色になる等の症状を認めることがあります。

検査・診断

感染の検査では、ヒトパルボウイルスB19に対するIgM、IgGと呼ばれる抗体を調べることがあります。また、その他ヒトパルボウイルスB19のDNAをPCRと呼ばれる方法で検出することもあります。

抗体検査

感染後およそ2週間でIgM抗体が検出されるようになります。さらに感染後約3か月間検出され、以後検出されないようになります。

IgG抗体は、IgM抗体の上昇から数日遅れて検出されるようになり、一生涯検出されることになります。そのため、IgG抗体が検出される人は、りんご病の既往があると考えることができます。もしIgM抗体が陽性の場合は、検査された時期からさかのぼって数週間から数か月前に、ヒトパルボウイルスB19に初めて感染したと考えることができます。

DNAの検出

ウイルスDNAの一部を増やして検出するPCR法が用いられます。感染後1年ほどは、症状が完治していてもウイルスのDNAを検出することができます。「紅斑の出現している妊婦について、PVB19感染症が強く疑われ、IgM抗体価を測定した場合」の検査には公的医療保険の適用が可能です。

治療

りんご病、すなわちヒトパルボウイルスB19に特化した抗ウイルス薬はありません。そのため、治療は、各種症状を和らげる対症療法が中心となります。具体的には、発熱や関節の痛みに対して解熱鎮痛剤が使用されたり、皮膚の痒みに対して抗ヒスタミン剤などが処方されたりします。

貧血を生じやすいような病気を持った方に対しては、重症の貧血になることを予防するために、γグロブリン製剤が投与されることもあります。

予防

妊娠中の方が感染すると、胎児に重篤な影響が及ぶこともあるため、流行時期には感冒様症状を呈する方には近づかない配慮が必要です。妊婦の方がPVB19に妊娠早期に感染すると、約20%に経胎盤感染が起こり、そのうち約10%が流産あるいは死産となると考えられています。

不顕性感染であっても経胎盤感染が起こることから、流行期には、小児を持つ家庭や、小児との接触機会が多い職業の妊婦の方は感染に注意する必要があります。万一りんご病に感染した場合にも、特別な治療薬はないため、注意深く胎児への影響を確認していく必要があります。

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