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こうじょうせんがん

甲状腺がん

別名
甲状腺癌
最終更新日:
2021年11月17日
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2021/11/17
更新しました
2017/04/25
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治療

甲状腺がんの主な治療方法として手術、放射性ヨウ素内用療法、放射線外照射療法、甲状腺ホルモン剤によるTSH抑制療法などさまざまな薬物療法が挙げられます。

手術

乳頭がん・濾胞がん・低分化がんでは手術が標準治療であり、甲状腺の切除やリンパ節郭清(かくせい)(がんの周りにあるリンパ節を切除すること)が検討されます。甲状腺の切除範囲は病気の状態によっても異なり、甲状腺の半分を切除する“甲状腺片葉切除”、甲状腺を全て取ってしまう“甲状腺全摘”などがあります。

リンパ節郭清では、甲状腺がんの種類や検査結果を踏まえて、必要に応じたリンパ節を切除します。がんの性質と進行度に応じて術式が決定されます。

放射性ヨウ素内用療法

乳頭がんと濾胞がんで甲状腺を全摘した場合の術後補助療法として、または遠隔転移の治療として、放射性ヨウ素内用療法が検討されることがあります。

放射性ヨウ素内用療法とは、甲状腺がんがヨウ素を取り込む性質を利用した治療法です。放射性ヨウ素が含まれたカプセルを内服して甲状腺分化がんに取り込まれると、そこから放出される放射線によってがんの病巣が破壊されます。甲状腺分化がんにヨウ素を取り込む性質がどれだけあるかによって治療効果は異なります。

薬物療法

化学療法

ほかの治療では効果が期待できないと推測される未分化がんの治療の1つとして、化学療法が行われることがあります。化学療法では抗がん剤を体内に直接注入して、がんの増殖を抑えます。ただし、乳頭がん、濾胞がん、髄様がんに対しては有効な化学療法はありません。

甲状腺ホルモンによるTSH抑制療法

乳頭がんや濾胞がんの術後などでは、甲状腺ホルモンによるTSH抑制療法が行われることがあります。甲状腺刺激ホルモン(TSH)は甲状腺を刺激して甲状腺ホルモンの産生を促すホルモンですが、甲状腺分化がん細胞も刺激し、その増殖を早めることが知られています。そのため、TSHの分泌を抑えて再発を予防するために甲状腺ホルモン薬を服用し、がんの再発進行のリスクに応じて血清TSH値を正常範囲の下半、軽度抑制、あるいは完全抑制とする場合があります。

分子標的薬

甲状腺がんが再発・転移して手術が難しく、放射線外照射や放射性ヨウ素内用療法では効果が期待できない場合には分子標的薬の使用が検討されます。

分子標的薬とは、がん細胞の増殖に関与している物質の産生、あるいはその機能を選択的に阻害する、いわばピンポイントで攻撃する薬です。がんの種類によって用いられる薬は異なりますが、甲状腺がんに対しては現在、レンバチニブ、ソラフェニブ、およびバンデタニブが用いられます。

低リスク甲状腺微小乳頭がんに対する積極的経過観察

超音波検査などの画像検査の普及によって非常に多くの微小乳頭がんが発見されるようになりました。これは世界的な現象であり、過剰診断・過剰治療ではないかと指摘されています。

このような微小がんの大部分は転移・浸潤がなく、また増大進行しないものが大部分であることが分かってきました。そこで、低リスクの甲状腺微小がんに対しては定期的に超音波検査をして、進行がなければ経過観察を続ける積極的経過観察が治療の選択肢となってきました。日本内分泌外科学会、日本甲状腺学会、アメリカ甲状腺学会でもこのような取り扱いが承認、あるいは推奨されています。

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