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第45回日本診療情報管理学会「あしたを担うInformation Literacy」に向けて

第45回日本診療情報管理学会「あしたを担うInformation Literacy」に向けて
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2019年9月19日(木)~20日(金)の2日間、グランフロント大阪(ナレッジキャピタルコングレコンベンションセンター)にて、第45回日本診療情報管理学会 学術大会が開催されます。

本学術大会のテーマ「あしたを担うInformation Literacy」にかける思いや、診療情報管理士という仕事の役割などについて、大会長の齊藤正伸先生にお話を伺いました。

日本診療情報管理学会は、1975年に「診療情報管理士」を主たる会員として発足しました。診療情報管理の発展を牽引し、診療情報学の確立に取り組む学会です。

「診療情報管理士」とは、医療機関における患者さんの診療情報など、人の健康に関する情報を国際統計分類等に基づいて収集・管理、データベースを抽出・加工・分析し、さまざまなニーズに適した情報を提供する専門職種です。

診療情報管理士の有資格者は、2019年5月時点で37,000名を超えました。診療情報管理士は、その高い専門性とスキルを持って、医療における安全管理や質の向上、病院の経営管理に貢献し、活躍しています。

診療情報管理士の仕事は、治療成績やアウトカム評価、サービス提供による満足度などにかかわるため、病院経営においてなくてはならないものです。さらに広い分野で考えると、地域医療構想の実現、日本における医療費問題の解決、世界における新薬の開発など、非常に幅広い活用の可能性があります。

齊藤正伸先生

診療情報管理学会は、年に1回の頻度で学術大会を開催し、診療情報管理士の情報交換や、研究調査活動の成果発表を行っています。このたび、「第45回 日本診療情報管理学会 学術大会」を開催する運びとなりました。

【第45回 日本診療情報管理学会 学術大会 開催概要】

会期 :2019年9月19日(木)〜20日(金)

会場 :グランフロント大阪(ナレッジキャピタルコングレコンベンションセンター)

主催 :一般社団法人日本病院会 日本診療情報管理学会

大会長:齊藤正伸(独立行政法人国立病院機構 大阪南医療センター 院長)

テーマ:「あしたを担うInformation Literacy」

「あしたを担うInformation Literacy」

今回、学術大会のテーマを「あしたを担うInformation Literacy」としました。Information Literacyとは、「情報を使いこなす能力」という意味です。あしたという言葉からは、明日、1年後、10年後という未来を想像されることと思います。

このテーマには、本学術大会が診療情報管理士に有益な学びの機会をもたらし、社会の変化に応じた情報管理/活用の実現における一助になることへの期待が込められています。

もともと、診療情報管理士は「診療録(カルテ)管理士」と呼ばれていました。その名称からも分かるように、カルテに書かれている内容を読み取り、記入漏れやミスがないかをチェックしたうえで、診療情報を管理することを主たる業務としていました。しかし、カルテの電子化が進むなかで、DPCコーディングを始めとする診療情報の保管・整理は、将来、人工知能(AI)に代替されることが示唆されています。

このような背景から、これからの診療情報管理士は、診療情報の保管・管理にとどまらず、「診療情報をいかに活用するか」という観点で活躍することが期待されています。

DPCコーディング・・・DPCとは、Diagnosis(診断)とProcedure(治療・処置)のCombination(組み合わせ)の略称で、さまざまな状態の患者さんを分類することを目的とした分類方法。

齊藤先生

本学術大会には、日本診療情報管理学会の会員の皆さんにはもちろんのこと、まだ会員でない方々にも積極的に参加していただきたいです。また、本学術大会は、病院経営に携わる方々も面白いと思っていただける演題がいくつか発表されますので、ぜひ奮ってご参加ください。

先述のとおり、診療情報管理士の有資格者は37,000名を超えていますが、そのうち、日本診療情報管理学会の会員数は5,300名(2018年1月時点)ほどです。理想的には、今よりも会員が増加し、診療情報管理士という職業の社会的な認知度やポジションが向上していくと嬉しいです。そして、これからの日本の医療を支える一翼を担っていただきたいと考えています。

島田裕子さん

私は、もともと医療機関の窓口で支払いの請求業務などを担当していました。請求のためにカルテを読んだり、診療内容と請求内容を照合したりするうちに、診療情報そのものに興味を抱き、診療情報管理士の資格を取りました。

診療情報管理士は、診療情報という膨大なデータを管理すると共に、情報を必要としている方に適切に情報を提供する、「橋渡し」的な役割を持ちます。そして、提供した医療が記録から確認できるかを検証したり、院内外問わず多職種で情報を連携したりするための仕組みづくりに必要な存在です。医療の質や安全を維持するという視点においても、論理とエビデンスに基づき発言・発信する重要な役割を担います。

齊藤先生がおっしゃったように、学会の会員数はまだ少ないのですが、未完成だからこそこれから成長する余白がありますし、みんなで動かしていく楽しみもあります。ぜひ、診療情報管理業務に携わる方々には、積極的に本学術大会へ参加していただきたいです。

大会長講演

演題:「あしたを担う情報活用力」

座長:末永裕之(日本診療情報管理学会 理事長)

演者:齊藤正伸(独立行政法人国立病院機構大阪南医療センター 院長) 

理事長講演

座長:齊藤正伸(独立行政法人国立病院機構大阪南医療センター 院長)

演者:末永裕之(日本診療情報管理学会 理事長)

講演1「ヘルスケアの希望(仮)」

座長:相澤 孝夫(一般社団法人 日本病院会 会長)

演者:厚生労働省政策統括官付情報化担当参事官室政策企画官(※7月移行決定)

講演2「情報活用に関わる法整備と標準化と医療介護連携」

座長:一般社団法人 日本病院会 理事長(※調整中)

演者:    山本隆一(一般財団法人医療情報システム開発センター 理事長)

講演3「地域包括ケアシステムと医療、看護・必要度の課題」

座長:調整中        一般社団法人 日本病院会 理事(※調整中)

演者:筒井孝子(兵庫県立大学大学院経営研究科 教授)

シンポジウム1「地域医療構想に向けた情報活用の取り組み」

座長:宮内文久(独立行政法人労働者健康安全機構愛媛労災病院 院長)

   野々下みどり(株式会社LHEメディカルコンサルティング 代表)

演者:來島裕太(山口県立病院機構 山口県立総合医療センター 診療情報管理士)

   島田裕子(独立行政法人国立病院機構大阪南医療センター 診療情報管理係長・患者支援センター統計室長補佐)

   鈴木智之(株式会社三菱総合研究所 先進サービス開発グループ 事業開発マネージャー)

   周藤俊治(奈良県立医科大学 地域医療学講座 准教授)

シンポジウム2「診療情報管理⼠のキャリア形成を考える」

座長:高橋文(北海道情報大学 医療情報学部医療情報学科 教授) 

   河村保孝(焼津市立総合病院 医事課診療情報管理室 室長)

演者:荒井康夫(日本診療情報管理学会 副理事長、北里大学病院)

   奥村峰和(府中病院 企画室長兼医療情報課長)

   西山謙(九州大学病院 経営企画課 診療情報管理士)

   斉藤貴之(独立行政法人国立病院機構横浜医療センター 事務部企画課 医事室長)

シンポジウム3「電⼦カルテの導⼊に向けた診療情報管理士の役割」

座長:入江真行(和歌山地域医療情報ネットワーク協議会 理事長) 

   佐々木美幸(箕面市立病院 診療情報管理室 室長)

演者:藤井歩美(大阪大学医学部附属病院 医療情報部 診療情報管理士)

   香川泰俊(神戸大学医学部附属病院 医事課診療情報管理係兼医療情報部 診療情報管理士)

   井下晴子(有限責任監査法人トーマツ 監査・保障事業本部 パブリックセクター・ヘルスケア事業部 マネージャー)

   吉野貴弘(独立行政法人国立病院機構千葉医療センター 企画課 診療情報管理専門職)

シンポジウム「ICT時代の診療情報管理士を語る~AI機能への期待と共進~」

座長:西本寛(JA長野厚生連佐久総合病院 総合医療情報センター長)

   枝光尚美(大阪府立病院機構 大阪母子医療センター 診療情報管理室長) 

演者:丸山こずえ(独立行政法人国立病院機構都城医療センター 医療情報管理部 副部長) 

   柳原巧(藤枝市立総合病院 医療情報室 診療情報管理士)

   田中龍也(社会医療法人祐生会みどりヶ丘病院 医事課 課長)

   須貝和則(国立研究開発法人 国立国際医療研究センター 医事管理課 課長)

シンポジウム5「患者情報標準化に向けた診療情報管理士の役割」

座長:佐野博之(淀川キリスト教病院 小児科 主任部長)

   武田理宏(大阪大学医学部附属病院 医療情報部 准教授)

演者:中熊英貴(済生会熊本病院 AMEDパス事業推進室 特命係長)

   栗原幸男(高知大学教育研究部医療学系看護学部門 教授)

   渡邉直(一般財団法人医療情報システム開発センター    顧問)

   上田郁奈代(国立循環器病研究センター 医療情報部   診療情報管理室長)

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