新型コロナウイルス感染症特設サイトはこちら
かんせんせいいちょうえん

感染性胃腸炎

(感染性腸炎)

最終更新日
2021年01月27日
Icon close
2021/01/27
更新しました
2021/01/20
更新しました
2017/04/25
掲載しました。

概要

感染性胃腸炎とは、なんらかの微生物が原因となって引き起こされる腸の病気の総称です。突然の嘔吐・下痢・腹痛や発熱などの症状を起こします。

原因になる微生物は、細菌・ウイルス・原虫・寄生虫・真菌などさまざまです。感染性胃腸炎のなかで代表的なものとしては、ウイルスにより起こるウイルス性胃腸炎と、細菌によって起こる細菌性胃腸炎があり、これらは感染性胃腸炎の大半を占めています。

ウイルス性胃腸炎

感染性胃腸炎の中でもっとも多いです。病原体としては主にノロウイルス・ロタウイルス・アデノウイルスの3つが多いとされています。そのほか、アストロウイルス・コロナウイルス・コクサッキーウイルスなどもあります。

細菌性胃腸炎

病原菌として、病原性大腸菌・サルモネラ菌・カンピロバクター・エルシニアなどがあります。小児でもしばしば発症がみられます。

原因

ウイルス性胃腸炎における主な感染経路は、病原体が付着したものや手などに接触することで起こる接触感染です。感染源から直接伝染する直接接触感染(胃腸炎の患者に直接触れたりして感染した場合など)と、病原体が何かを介して伝染する間接接触感染(胃腸炎の患者が使用したタオルやコップを介して感染する場合など)があります。

そのほか、ノロウイルスや細菌性胃腸炎では、経口感染といって病原体が口から体内に入ることで感染する経路があります。ノロウイルスでは生牡蠣や貝類を加熱せず食べた場合やノロウイルスに感染した方が調理を行い、汚染された物を食べた場合などに感染を起こします。

症状

ウイルス性胃腸炎

ノロウイルス

1~2日の潜伏期間を経て激しい嘔吐、下痢の症状で発症します。2~3日は強い症状が続きますが、その後、速やかに症状が改善することが多いです。

ロタウイルス

初期に39度台の高熱が出ることが多く、嘔吐は1~3日で治まりますが1週間ほどひどい下痢が続くことが多いという特徴があり、脱水を起こしてしまう危険性もあります。ロタウイルスに感染すると胆汁(たんじゅう)の分泌が悪くなり、その影響で便がレモン色や白っぽい色になることがあります。

アデノウイルス

下痢や腹痛が主な症状で、発熱や嘔吐は目立ちません。症状が下痢だけのケースもあります。下痢は1週間程度継続します。季節を問わず発症が見られます。

細菌性胃腸炎

嘔吐を伴うことはありますが、中心となるのは腹痛や下痢、血便などの下腹部の症状です。

検査・診断

患者の症状や状況の聴取から診断されます。多くの場合は、食べた食品や状況などから原因となる細菌やウイルスを推定します。

原因となる細菌やウイルスが分かったとしても、基本的な治療方法は変わりがないことが多いため、原因となる細菌やウイルスを特定する検査は必須ではありません。症状が数日以上長引く場合には便の培養検査や内視鏡検査などが行われることもあります。

治療

ウイルス性胃腸炎の治療

ウイルスによる胃腸炎に抗菌薬は無効ですので、いわゆる特効薬というのはありません。主な治療は、胃腸炎の症状を緩和する対症療法となります。嘔吐・下痢がひどい場合であれば、水分摂取を促したり、飲水もできなければ病院で点滴を行ったりします。

発熱・腹痛がある場合には、解熱鎮痛剤を使用して症状を落ち着かせます。こうした症状を緩和する治療を行いながら、自然に回復するのを待ちます。

ウイルス性胃腸炎では、電解質や糖がバランスよく配合された経口補水液を口から補給する経口補水療法を行って、脱水や低血糖を防ぐことが必要です。経口補水液がすぐ手に入らない場合には、水1,000mlに砂糖40グラム、塩3グラムを混ぜて自宅でも作ることができます。レモンやグレープフルーツなどの果汁を少し加えてもよいでしょう。

細菌性胃腸炎の治療

細菌性胃腸炎に対しては、感染した細菌の種類に応じて抗菌薬の使用を考慮します。ただし症状が軽い場合には、ウイルス性胃腸炎と同じように対症療法を行うことで改善を得られることも多いため抗菌薬は使用しません。多くは、高熱や激しい下痢、血便があるなど症状が重いケースに対して抗菌薬での治療を行います。

小児の感染性胃腸炎

感染性胃腸炎の中には嘔吐や下痢の症状が強くでるものがありますが、大人と比べて子どもではより脱水になりやすく、また低血糖を起こしやすいという傾向があります。そのため、子どもが感染性胃腸炎を発症した場合には注意が必要です。

嘔吐や腹痛だけでなく下痢の症状にも注目し、脱水にならないよう慎重に経過をみる必要があります。

予防

ウイルス性でも細菌性でも、もっとも重要な予防方法は手洗いや消毒を行うことです。食事や調理の前、トイレの後はしっかり手洗いをするようにしましょう。

患者の便や嘔吐物の処理を行う場合は換気を十分に行い、使い捨て手袋やマスクを着用した状態で病原体が舞い上がらないように静かに拭き取るようにしましょう。拭き取った後の床は消毒液を染み込ませた布やペーパータオルで覆い、浸すように拭きます。ウイルスが原因の場合はアルコールの消毒が無効ですので、次亜塩素酸ナトリウムが含まれた消毒液を使用してください。市販されている家庭用の漂白剤(次亜塩素酸ナトリウム)を水に薄めたものでも代用可能です。

生の肉や魚、二枚貝などに付着した細菌やウイルスを口にすることでも感染するため、生鮮食品はよく加熱してから食べるのが安全です。細菌は高温多湿の状態だと増殖が活発になるため、外に放置したりせずに購入後はすぐに冷蔵庫に入れて保存するようにしましょう。

「感染性胃腸炎」を登録すると、新着の情報をお知らせします

処理が完了できませんでした。時間を空けて再度お試しください

関連の医療相談が52件あります

※医療相談は、月額432円(消費税込)で提供しております。有料会員登録で月に何度でも相談可能です。