かつまくにくしゅ

滑膜肉腫

最終更新日
2017年04月25日
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2017/04/25
掲載しました。

概要

滑膜肉腫は、軟部組織から発生した悪性腫瘍で、まれな病気です。15歳~40歳の比較的若年層に多いといわれています。

全身各所に腫瘍が生じる可能性がありますが、四肢、特に膝関節周囲に多いです 。深い部分に発生することが多く、硬いしこりのように触れます。

治療は、外科的に病変部位を切除することが重要になります。外科的な治療を主軸に据えながら、放射線療法や化学療法を適宜組み合わせて行います。

原因

滑膜肉腫は、遺伝子レベルにおける異常を原因として発症する病気です。ヒトの細胞には1〜22の番号がついた44本の常染色体と、X染色体やY染色体といった2本の性染色体が存在しています。

滑膜肉腫では、特に18番目の染色体とX染色体との間で場所が入れ替わってしまう現象が多くみられます。この過程においてSYT-SSX1と呼ばれる異常な遺伝子が形成されることがあり、滑膜肉腫の発生において重要な役割を担うと考えられています。

症状

滑膜肉腫では、腫瘍が発生した部位に一致してしこりのような塊がみられます。また、病変が生じている部分に痛みがでることもあります。

全身各所に発生することがある滑膜肉腫ですが、発生部位から離れた場所に異常な細胞が転移巣を形成することもあります。転移を起こしやすい臓器としては、肺が代表的です。

肺は、息を吸ったり吐いたりする動作と一致して、酸素や二酸化炭素のガス交換をするのに重要な臓器です。滑膜肉腫による病変が肺に生じると、大きさや場所などによっては肺の正常機能が障害を受けることもあります。その結果、息苦しさや咳、血液まじりの痰などの症状が引き起こされることもあります。

検査・診断

病変部位の組織状況を詳細に確認するための画像検査が行われます。具体的には、レントゲン検査、CT検査、MRI検査などの画像検査です。病気が発生した病変部位への画像検査に加えて、転移巣(代表的には肺や脳など)を調べるための画像検査も行われます。

また、滑膜肉腫では病変部位からの組織を一部採取する生検検査も行われます。生検によって得られた検体を用いて、顕微鏡で詳細に観察する病理検査を通して滑膜肉腫に特徴的な組織学的な変化を調べます。

この際、原因の項目で記載したような遺伝子異常が存在しないかを同時に調べることもあり、遺伝子異常が検出された場合には診断の参考になります。

治療

治療は、外科的に病変部位を切除することが重要になります。外科的な治療を主軸に据えながら、放射線療法や化学療法を適宜組み合わせて行います。

滑膜肉腫はまれな悪性腫瘍であることとも関連して、診断や治療には高度な専門性が求められる病気であるといえます。全身どこにでも生じる可能性がありますが、しこりや痛みなどの症状がみられた際には、正確な診断から適切な治療に早い段階でつなげることができるよう、早期に医療機関を受診することが大切です。

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