悪性リンパ腫
40歳代女性の悪性リンパ腫
こちらの患者さんは40歳代で悪性リンパ腫にかかり、さまざまな治療を行いましたが再発を繰り返し、診察室で号泣されました。当時、私たちは自分の細胞を採取し、遺伝子組み換えを行い戻すことによって免疫力を高める治療方法“CAR-T療法”の治験を開始したばかりだったので、もう治療の選択肢がないこちらの患者さんにも「1つでも治療の選択肢を増やしたい」という思いで、CAR-T療法をすすめ、行うことになりました。
副作用も少なく寛解
こちらの患者さんの場合、幸いCAR-T療法がよく効き、1回の治療で悪性リンパ腫が寛解しました。その後6年以上経過しますが、現在のところ再発していません。この治療方法がなければ、もう治療の選択肢がないという状態だったことを考えると、「治験を受けてもらえてよかった」と心から思います。
CAR-T療法では治療の前後に抗がん剤を使用することもないため、こちらの患者さんの場合も髪が抜けるなどの副作用も少なく退院することができました。退院後も元気にお仕事をされています。