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心房細動の原因とは
心房細動とは心房からの不規則な電気信号の発生により、心房が痙攣(けいれん)したようになる疾患です。加齢による心臓の経年劣化が一番の原因となりますが、高血圧や睡眠時無呼吸症候群といった疾患、アルコ...
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心房細動の原因とは

公開日 2018 年 05 月 09 日 | 更新日 2018 年 05 月 10 日

心房細動の原因とは
山城 荒平 先生

社会医療法人 愛仁会高槻病院 副院長・不整脈センター長

山城 荒平 先生

目次

心房細動とは心房からの不規則な電気信号の発生により、心房が痙攣(けいれん)したようになる疾患です。加齢による心臓の経年劣化が一番の原因となりますが、高血圧や睡眠時無呼吸症候群といった疾患、アルコールやストレス、肥満体形といった生活習慣に関係するものも発症の原因となることがわかっています。

今回は社会医療法人 愛仁会高槻病院 副院長不整脈センター長の山城荒平先生に、心房細動の種類や原因、心房細動になりやすい方の特徴をお話いただきました。

心房細動とは

心臓は右心房と左心房、右心室と左心室の4つの部分に分かれています。そして右心房にある洞結節(どうけっせつ)という場所から規則的に電気が流れることで、心房と心室の筋肉が動き、心房は心室へ血液を送り、心室は心臓の外へ血液を送っています。      

不整脈

不整脈

通常の脈拍(心臓のリズム)は、1分間に50回から100回拍動しており、心房が1回収縮すると心室も1回収縮するというつくりになっています。

しかし心房細動となった場合、心房は1分間に500回から600回の痙攣を起こします。その痙攣が心室に伝わり、脈拍が早くなったり不規則になったりするのです。

心房細動の種類

心房細動は心房の痙攣が持続する時間によって、発作性心房細動、持続性心房細動、長期持続性心房細動(慢性心房細動)の3種類に分類されています。

発作性心房細動

発作性心房細動の持続時間は7日以内であり、心房細動が起こってから一定の時間が経過すると自然に心房の痙攣が停止し、本来の脈拍に戻ります。

持続性心房細動

持続性心房細動は7日から1年までの期間継続しているものです。一般的に発作性心房細動が進行すると持続性心房細動になるといわれています。

長期持続性心房細動(慢性心房細動)

長期持続性心房細動は1年以上、心房細動の状態が続いているものです。

心房細動のメカニズム

心房細動が発症するメカニズムと心房細動が持続するメカニズムは、以下のように異なっています。

心房細動が発症するメカニズム

左心房には肺静脈(肺から血液が返ってくる静脈)があります。何らかの原因によりその周囲に負担がかかると、期外収縮という状態になります。期外収縮とは心臓のなかで規則的に電気を送っている洞結節とは違う場所から、少し早いペースで心臓に電気が送られるという状態です。そのことがきっかけとなり、心房が痙攣を起こし心房細動が発症するのです。90%程度の発作性心房細動が、このメカニズムによって起こっているといわれています。

心房細動が持続するメカニズム

心房細動が続くと心房は拡張していきます。そして拡張した心臓のなかで小さな渦巻き状の興奮波(ローター)が発生しては消えてを繰り返すため、心房細動が持続されて持続性心房細動になるといわれています。 

心房細動

心房細動発症の原因となる疾患

心房細動を引き起こす原因となる疾患は、心房自体に負担のかかるものであり

  • 高血圧
  • 睡眠時無呼吸症候群
  • 甲状腺機能亢進症
  • 心筋症

などが原因となります。

上記のなかでももっとも多い疾患は高血圧です。また睡眠時無呼吸症候群は、睡眠時に息が止まり、次に大きく息を吸う際に心房に負担がかかるため心房細動を発症しやすくなります。甲状腺機能亢進症は心筋の興奮頻度が上がるため心房細動を起こす可能性が高くなります。

日常生活で心房細動の原因となるものとは

心臓をおさえている高齢者

年齢の上昇

心房細動を発症する一番のリスクファクター(危険因子)は、加齢による心臓の経年劣化です。そのため年齢が上がれば上がるほど、心房細動を発症しやすくなります。

アルコールの摂取

若い方で心房細動を発症する患者さんは、アルコールを摂取した翌日ということが多くあります。アルコールにより心房の電気的興奮頻度が活発になる体質の方などは、アルコールによって、心房細動を発症しやすくなるといわれています。

過労やストレス

疲労やストレスなどによって自律神経の影響で心房に負担がかかると、心房細動を発症しやすくなります。

心房細動に遺伝子は関係しているのか

心房細動の一部には、家族性(特定の家族に多く発生すること)のものもあります。そのため、心房細動の原因遺伝子を持っていることで、心房細動を発症する確率が高くなることがわかっています。原因遺伝子は特定されているものもあれば、されていないものもあります。原因遺伝子を保持している方に、上記のような環境因子が重なると、より発症の確率が高くなります。

心房細動になりやすい人の特徴

肥満体形

肥満体形の方は心房細動になりやすいということがわかっています。男性は重度の肥満体形になると、女性の場合は軽度でも肥満体形になると心房細動を発症しやすくなります。逆にダイエットを行い、体重を減らすと心房細動の再発率が減少します。そのため心房細動の治療を行う患者さんには、体重管理などの生活指導もしています。

心房細動の治療について詳しくは、記事3『心房細動の治療法にはどのようなものがあるのか』をご参照ください

また過度に心臓に負担をかけるスポーツを長期的に行っている方は、心房細動を発症する確率が高くなるといえます。実際にマラソンやトライアスロンの選手には心房細動を発症し引退する方もおられます。

記事2『心房細動の症状とは』では、心房細動の症状や心房細動が引き起こす合併症について詳しく解説します。

約20年間不整脈治療に携わり、日本の不整脈治療の発展に尽力してきた。そしてその経験を活かし、高槻病院に不整脈センターを立ち上げる。新しい医療機器を駆使しながら、1人でも多くの不整脈の患者さんの力になれるように日々努めている。

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