院長インタビュー

救急を断らない診療体制と地域完結型の医療を目指す松原徳洲会病院

救急を断らない診療体制と地域完結型の医療を目指す松原徳洲会病院
吉田 毅 先生

松原徳洲会病院 病院長

吉田 毅 先生

目次
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医療法人 徳洲会 松原徳洲会病院(以下、松原徳洲会病院)は、大阪府松原市にある病院です。救急医療を断らないスタンスとして、24時間体制を整え、救急患者さんを受け入れられるよう尽力しています。また、患者さんが住み慣れた地域で治療が受けられるよう、地域完結型の医療を目指しています。

同院の診療体制の特徴や取り組みなどについて、病院長の吉田 毅(よしだ たけし)先生にお話を伺いました。

松原徳洲会病院の外観
松原徳洲会病院の外観

当院は、徳洲会グループの第1号病院として大阪府松原市に設立されました。2009年に市立松原病院が閉鎖したことに伴い、当院で100床を譲り受けたという経緯があります。そのため、市立松原病院の代わりとして松原市の中で公的病院に近い役割も担っていくべく、地域の方々にとって身近で頼れる病院になれるよう日々取り組んでいます。

当院では、救急医療を断らない体制を目指しています。

24時間対応できる救急診療体制をとり、緊急を要する疾患に対しては、可能な限り迅速な対応を心がけています。もちろん全ての救急搬送を受け入れることは難しい場合もありますが、受け入れが難しい場合には初期対応を行い、ほかの病院と連携をとって専門病院に受け入れ要請をしています。常に救急の患者さんをどのように受け入れていくかを考え、救急医療に取り組んでいます。

3D映像が映るモニターを見ながらロボットについた操作アームで手術を遠隔操作で行う、内視鏡手術支援ロボット"ダヴィンチ"を導入しています。小さな傷で手術をすることが可能で、手術を受ける患者さんへの身体的な負担が軽く、早い回復を望めるというメリットがあります。当院では、主に泌尿器科の患者さんの手術で使用しています。

通常では1週間程度の入院が必要な手術を、生活スタイルを変えたくないという患者さんのニーズに応え、当日手術を受けて当日に帰宅する、もしくは翌日に退院する日帰り手術のシステムを採用しています。

日帰り手術センターでは、外科分野や内科分野、眼科分野、循環器内科分野、整形外科分野、形成外科分野、泌尿器科分野、婦人科分野の一部の疾患に対応しています。日帰り手術が決定した患者さんを対象に、手術前準備や帰宅までの過ごし方について事前に説明することで、患者さんの不安を取り除くよう尽力しています。

当院の泌尿器科は、地域完結型の医療を提供するべく、新しい設備や機器を導入し環境を整えております。画像診断などが早期にでき、可能な限り早く結論を出すことに努めています。

当院は、心臓血管病領域を診療する病院として、24時間体制で急性期医療を行っています。

心臓血管治療の分野では、日帰りの心臓カテーテル検査や1泊2日のカテーテル治療を実施しております。急性心筋梗塞や不安定狭心症に対する緊急カテーテル治療は、24時間体制で行っています。また、心臓血管外科においても、24時間体制で緊急手術に対応できる体制を整えています。

また、大動脈瘤の分野では、破裂すると命に関わる疾患である大動脈瘤の検査から治療までを専門的に行っています。大動脈瘤の手術では、腹や胸を切開せずに治療する大動脈ステントグラフト内挿術を実施し、患者さんの手術時の身体的負担の軽減を目指しています。

松原徳洲会病院の内観
松原徳洲会病院の内観

地域の皆さんに病院に親しんでいただくために、年に一度"松徳祭"という地域住民参加型のイベントを開催しています。松徳祭では、病院のスタッフだけでなく地域の皆さんにも出店やダンスなどの出しものに参加してもらい、地域の祭りとして楽しんでいただいています。

また、毎月10回以上行っている地域の皆さん向けの公開医療講座では、医師による動脈硬化や、がんについての話、薬剤師や管理栄養士による糖尿病教室などが無料で受講できます。このような取り組みを通じて地域に貢献できるよう尽力しています。

2008年に松原市地域包括支援センター徳洲会を設立し、地域の皆さんの介護や生活全般の相談などを受けています。不安なことがある場合には、ぜひご相談ください。

遠隔操作手術支援ロボット・ダヴィンチをはじめ、高気圧酸素治療器(HBO)や血管造影装置(CAG)、320列エリアディテクターCT、体外衝撃波結石破砕装置(ESWL)などの医療機器を導入しています。地域の皆さんが、住み慣れた場所で一貫した治療が受けられるような地域完結型の医療を実現するべく尽力していきます。

診療に従事しようとする医師は、医学部がある大学の付属病院、または厚生労働大臣が認める臨床研修指定病院で2年以上の臨床研修が義務付けられています。当院は、義務化の始まった2004年から臨床研修指定病院としての認可を受けています。研修では救急医療、特に一次救急を重要視しており、診断のついていない患者さんを診療することで、診療技術の習得を目指します。

当院から徒歩約3分の場所に、院外保育室"にじいろ保育園"があります。24時間体制で保育を行い、生後6か月から受け入れ可能です。小学1年〜3年生が利用できる学童保育も併設しており、育児と仕事の両立を応援します。

当院では、臨床研修指定病院ということもあり、さまざまな経験ができるだけでなく、実力もつけることができる体制が整っています。救急医療を断らないというスタンスのもと、救急科にて、多くの患者さんの診断を行うことで研修時から実践を積むことができます。また、新しい治療方法や医療機器の使用にチャレンジしてみたいといった熱意も応援するスタンスです。

地域の皆さんが患ってしまった病気については、できるだけ住み慣れた地域で診療して差し上げたいという考えのもと、医療機器やシステムの導入などを通じて地域完結型医療の実現を目指しています。また、地域の皆さんに来ていただき、気持ちを軽くして帰ってもらえるような診療を提供するため尽力しています。

当院を病気のときだけではなく地域の皆さんが集う場所にしていきたいと考え、今後さまざまなものを発信していきたいと考えています。公開医療講座などでもお伝えしていますが、早く発見できれば治療できる疾患が多くあるため、不調を感じた場合はできるだけ早めに受診していただけると幸いです。

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