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シェーグレン症候群
シェーグレン症候群は膠原病(自己免疫疾患)の一つです。膠原病は、自分の免疫システムが、誤って自分の正常な細胞を攻撃してしまう病気自身の免疫が間違えて自身を標的としてしまう病気であり、シェーグレン...
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更新日時: 2017 年 04 月 25 日【更新履歴
更新履歴
2017 年 04 月 25 日
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概要

シェーグレン症候群は膠原病(自己免疫疾患)の一つです。膠原病は、自分の免疫システムが、誤って自分の正常な細胞を攻撃してしまう病気自身の免疫が間違えて自身を標的としてしまう病気であり、シェーグレン症候群は、主に自分自身の涙腺と唾液腺を標的とし攻撃することによって発症します。

1933年にスウェーデンの眼科医 シェーグレンによって報告されました。主に50歳代に多く発症することが多い病気ですが、10歳代から80歳代以降まで幅広く発症する可能性があります。男女比は1 : 14で、圧倒的に女性に多い病気といわれています。

原因

シェーグレン症候群の原因は不明ですが、遺伝的背景、女性ホルモン、ウィルス感染症などが推測されています。シェーグレン症候群が家族内で発症する確率は約2%といわれています。

他の膠原病を合併しない一次性シェーグレン症候群と関節リウマチや全身性エリテマトーデスなどの他の膠原病疾患との合併を認める二次性シェーグレン症候群に分類されます。

 

症状

症状は、免疫が主に涙腺、唾液腺など腺組織を攻撃することによる症状(腺症状)と、それ以外の肺、腎臓、皮膚、神経、関節などを攻撃することによる症状(腺外症状)に分けられます。

症状の症状

乾燥する部位によってさまざまな症状がでます。また、腺(唾液腺、涙腺)自体の腫れを認めることもあり、時に痛みを伴います。症状の出やすい部位と、それぞれの症状は下記のとおりです。

  • 口腔:口が渇く、唾液が出にくい、味を感じにくい、虫歯ができやすい、口内炎ができやすい
  • 眼球:目が渇く、ゴロゴロする、疲れる、重い
  • 鼻腔:風邪をひきやすい
  • 気管:咳がでる
  • 膣:性交時痛

腺外症状の症状

攻撃される臓器によりさまざまな症状が生じます。代表的な症状には以下があります。ものとしては、

  • 関節(関節痛)
  • 筋肉(筋肉痛)
  • 腎臓(むくみ)
  • 肺(呼吸困難・咳)
  • 神経(しびれや麻痺)

検査・診断

腺症状の検査

唾液腺の評価

(1) 唾液分泌量の測定: ガムテスト(10分間ガムを噛んで唾液をため、その量を測定する検査します。正常は10ml以上です。)やサクソンテスト(ガーゼを口に含んで2分後にその重さを測定する検査します。重さの増加が2g以上であれば正常とされています。) を行います。

(2)唾液腺の画像検査:唾液腺シンチグフィー、唾液腺造影検査、超音波検査、MRI検査などがあります。

(3)唾液腺生検:下唇から小さな組織を取り顕微鏡で観察し、リンパ球という免疫の細胞が腺が線細胞に攻撃していないかを確認します。

涙腺の評価

(1)涙液分泌量の測定:シルマーテスト(下のまぶたに、ろ紙を5分間挟んで涙でぬれたろ紙の長さを測定する検査します。正常は5mm以上とされています。) を行います。

(2)角膜の乾燥による損傷の評価:ローズベンガル試験などの色素染色により評価します。

(3)涙腺生検:上まぶたから小さな組織を取り顕微鏡で観察し、リンパ球という免疫の細胞が広がっているかを確認します。

血液検査

シェーグレン症候群に特徴的な抗体には、抗SS-A抗体・抗SS-B抗体があります。その他にリウマチ因子、抗核抗体などがありますが、抗SS-A抗体・抗SS-B抗体ほど診断に有用ではありません。血球(白血球数や血小板数)の減少、血清IgGの高値が診断に有用なことがあります。

腺外症状の検査

問診や診察が主ですが、検査としては尿検査、肺のレントゲンやCT検査などを行います。

治療

根治的な治療法はないため、乾燥症状を和らげる対症療法に対しての対症療法が基本となります。

目の乾燥に対する治療

(1)点眼薬による涙液補充

(2) 涙の分泌を促す: ジクアホソルナトリウム点眼(ジクアス点眼液®)は涙の分泌を増やし、目の結膜からのムチンという物質の分泌を増やし、目の保水性を高めます。レバミピド点眼(ムコスタ点眼液®)はムチンの産生を高めます。 

(3)涙の蒸発を防ぐ:ドライアイ用のゴーグルを装着します。

(4)涙の流出を防ぐ:プラグによって鼻涙管を塞いだり、手術で涙点を閉鎖する治療法があります。

口の乾燥に対する治療

(1)唾液の補充人口唾液(サリベートエアゾール®)や水分の補給を行います。

(2)唾液の分泌促進: セビメリン(サリグレンカプセル®、エポザックカプセル®)、ピロカルピン(サラジェン®)などの内服薬が使用されます。副交感神経を高めるため、消化器症状や発汗などの副作用が認められるケースもあります。また、麦門冬湯(ばくもんどうとう)などの漢方薬も使用されます。

(3)口の中を清潔に保つ:むし歯になりやすいため口腔内を清潔に保つようにします。

(4)乾燥の副作用のある薬をなるべく減量、中止する:抗ヒスタミン薬、抗うつ薬、抗パーキンソン病薬などには口腔乾燥症症状をおこすことがあります。主治医と相談して可能な範囲で減量や中止を検討しましょう。

(5)食生活の注意、禁煙 :香辛料や乾燥食品、アルコールをできるだけ避けまする。また、禁煙も重要です。

腺外症状に対する治療

発熱や関節痛などに対しては非ステロイド系抗炎症薬や少量の副腎皮質ステロイドで対応します。間質性肺炎、間質性 / 糸球体腎炎、神経障害などに対しては中等量以上のステロイドが必要になることがあります。

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