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TARC

TARC

皮膚
血液検査
血液を採取し、その中に含まれる物質などを測定する検査です。
鑑別診断
この検査だけで病名を確定することはできませんが、異常の有無やどのような病気が考えられるかなどを知ることができるものです。検査結果に応じて、さらに検査が追加される場合があります。
フォローアップ
治療の効果や、病気の経過を知るために行われる検査です。定期的に繰り返して実施されることもあります。
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基準値・基準範囲(出典元:エスアールエルTARC)

※検査機関・検査方法によって異なる場合があります。

  • 小児(6~12か月):1,367 pg/mL未満
  • 小児(1歳~2歳):998 pg/mL未満
  • 小児(2歳以上):743 pg/mL未満
  • 成人:450 pg/mL未満

TARCとは、アトピー性皮膚炎の重症度評価に用いられる検査値のことです。血液検査によって測ることができます。アトピー性皮膚炎の状態を反映する指標のため、定期的にTARCの検査を行うことで、現在の治療の効果を評価したり、アトピー性皮膚炎の治療をやめられるかどうか(完全寛解)の判断材料にしたりすることができます。

アトピー性皮膚炎はかゆみを伴う湿疹を主な症状とする病気で、慢性的に軽快したり悪化したりするのが特徴です。アトピー性皮膚炎では何らかの刺激がきっかけとなってアレルギー性の炎症反応が起こっているといわれています。

TARCはこのようなアレルギー反応に関わる物質の1つで、TARCが多く存在するほど、アレルギー炎症反応が盛んな状態であると考えられています。この検査を行うことによって、見たり触れたりするだけで皮膚の状態を確認する場合より正確に、アトピー性皮膚炎の炎症の程度(病勢)を数値として知ることができます。

TARC検査は、アトピー性皮膚炎の診断時に重症度を調べたり、アトピー性皮膚炎の治療を行ったりしている場合に治療効果を確かめるために行われる検査です。

診断時の補助検査として行われることはありますが、この検査だけでアトピー性皮膚炎の診断が行われることはありません。

食事や喫煙といった生活習慣の影響を受ける検査ではないため、検査前に注意することはありません。また、腕の内側の血管から採血を行いますので、袖回りにゆとりのある服装で検査を受けるとよいでしょう。

採血の際にはアルコール消毒を行うことがありますので、アルコールで肌がかぶれやすい人は検査時に申し出るようにしましょう。血栓を予防する薬を飲んでいる人は、血が止まりにくくなっている場合があります。採血後の止血に時間がかかることがありますので、ゆっくりと止血を行うようにしましょう。

採血量は少量のため、スムーズに処置ができれば短時間で検査は終了します。

検査の結果が出るまでには、採血後数日かかることがあります。

検査の結果は、血中のTARC量で表され、基準範囲は年齢によって異なります。

  • 小児(6~12か月):1,367 pg/mL未満
  • 小児(1歳~2歳):998 pg/mL未満
  • 小児(2歳以上):743 pg/mL未満
  • 成人:450 pg/mL未満

ただし、検査の方法や検査機関によって基準値が異なる場合があるため、結果については医師の説明をよく聞くようにしましょう。

アトピー性皮膚炎は標準治療によって炎症を完全に抑えた状態を維持することが一番大切です。そのために見たり触ったりしても分からない炎症の存在を、TARCを指標に判断して今後の治療方針を決めるときにこの検査が役立ちます。

TARCの数値が基準範囲を超えている場合、アトピー性皮膚炎が活動性であることが疑われます。診断時の補助検査としてこの検査を行った場合は、皮膚の状態や問診の内容と総合して、アトピー性皮膚炎と診断されます。アトピー性皮膚炎と診断された場合は、ステロイド外用薬などを用いた薬物治療や、保湿外用剤によるスキンケア、アトピー性皮膚炎の要因となる刺激の除去などを行います。

すでにアトピー性皮膚炎の治療を行っており、治療の効果を確かめることを目的にこの検査を行う場合、検査値の改善が見られなければ治療方法の見直しが必要になることがあります。ただし、検査値が基準範囲を超えていた場合でも、以前の結果と比べて数値が改善されていると医師が判断した場合には、治療効果が現れていると判断されることもあるでしょう。

アトピー性皮膚炎は一般的に、よくなったり、悪くなったりを繰り返す病気といわれています。そのため、一度TARCの数値が改善しても、その後再び高くなることも少なくありません。1回の検査結果に一喜一憂するのではなく、定期的に検査を続けて長い目で改善を目指すための検査だと考えましょう。

アトピー性皮膚炎は根気強い治療が必要になるため、医師の指示をよく聞いたうえで、毎日の治療や定期的な検査を続けるようにしましょう。

本記事で採用している検査名称はより一般的な表現を採用しておりますが、医療機関や検査機関によって異なる場合があります。また名称が異なる場合、検査内容も一部異なっている場合があります。