治療
アカントアメーバ角膜炎と診断された場合、薬物療法と手術療法が行われます。
薬物療法では、現在の保険診療の範囲ではシストの状態にあるアカントアメーバに特異的に効果を示す治療薬は存在しません。そのため、消毒薬として市販されている製品を調整して点眼薬として用いる、海外で承認されている抗原虫薬を輸入して使用する*、補助的に抗真菌薬を併用するなどの治療が行われます。薬物療法のみで治癒することは難しく、多くの場合は角膜上皮を除去する角膜搔爬という治療をあわせて行います。また、感染が治癒したとしても強い角膜瘢痕を残すこともあり、角膜移植が必要になる場合もしばしばみられます。
アカントアメーバ角膜炎は治療が難しく、完治までに数か月かかることも少なくありません。また、初期に診断がつき治療を開始できれば視力回復も期待できますが、診断が遅れ進行した状態となると失明に至る可能性もあるため、早期に適切な治療を受けることが重要です。
*自己判断での医薬品の個人輸入は推奨されない。
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