原因
股関節は、骨盤の一部を構成する寛骨と大腿骨により形成される球関節です。大腿骨側は、大腿骨頭と呼ばれる球状を呈しています。この大腿骨頭の直下には骨の成長に重要な部位である成長板と呼ばれる部分がありますが、この部分を境として、上方の骨端部分である骨頭が後方にずれてしまう病気が、大腿骨頭すべり症です。
大腿骨頭すべり症は、疫学的には思春期の男児に多く発症する病気です。肥満傾向にあることも、病気の発症に関連性があるとされています。その他、何かしらのホルモン異常(たとえば性ホルモンや副腎皮質ホルモン、甲状腺や副甲状腺ホルモンなど)が大腿骨頭すべり症の発症に関連しているのではないかという仮説もあります。このように、さまざまな要因が病気の発症と関係していることが推定されていますが、大腿骨頭すべり症の正確な原因は確定されていません。
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