治療
それぞれの治療は以下のとおりです。
急性膵炎
軽症の場合には、膵臓への刺激を抑えるために安静、絶食などの保存的な治療が行われます。基本的には入院が必要です。脱水予防のために点滴が行われ、症状の程度によってはたんぱく分解酵素阻害薬を使用して、膵臓の組織を保護する治療が行われます。
重症の場合には、全身管理が必要になり、呼吸状態や血圧低下などに対する集中的な治療が行われます。また、胆石性膵炎では胆道ドレナージ(胆汁を外へ排出する)や胆石除去が行われます。
いずれも早急に適切な治療を開始する必要があり、治療の遅れは救命率の低下につながります。
慢性膵炎
消化酵素やホルモンの分泌が保たれているときには、禁酒や低脂肪食などの食事療法が行われ、症状や進行を抑えるために消化酵素薬とたんぱく分解酵素阻害薬の内服がすすめられます。一方、消化酵素やホルモンの分泌が減少する頃には、分泌が低下した消化酵素の補充やインスリン療法が行われます。
また、膵石が膵管に詰まることによって、保存的な治療では改善しない腹痛がある場合には、内視鏡での膵石除去や膵管拡張、手術による膵管減圧術などが行われることもあります。
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