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角膜ジストロフィ

最終更新日:
2017年04月25日
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2017/04/25
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概要

角膜は透明な組織です。しかし、何らか理由で角膜に濁りが生じることがあり、この濁りを角膜混濁と総称します。角膜混濁を生じる病気のなかで、遺伝子の異常によって発症する非炎症性疾患を角膜ジストロフィと呼びます。

角膜ジストロフィは発生する部位によって上皮性、実質性、内皮性の3種類に大別され、それぞれのなかでさらに数種類の病型に分類されています。近年の遺伝子解析の進歩により、遺伝子情報に基づく新たな分類も現在では採用されています。

発症年齢はさまざまですが、加齢により徐々に症状が進行します。また角膜ジストロフィのタイプによってはレーシック手術を受けることで急激に視力が低下をすることがあるため注意が必要です。

原因

遺伝子の異常が原因です。原因となる遺伝子はさまざまで、それぞれに特徴的な角膜混濁の形態をもちます。

遺伝子異常が原因であるため、家族内もしくは親族内に同じ病気の方が存在することが少なくありません。遺伝形式もさまざまで、親族内に角膜ジストロフィを発症している方がいない場合もあるので注意が必要です。

同様の理由で出身地域、また両親の近親婚の有無なども診断の参考となります。

症状

視力障害、まぶしさ、眼の刺激症状などを呈することもあれば、自覚症状のない場合もあり、症状はさまざまです。

混濁の程度も眼を直接見て分かるような変化から、眼科医が診察をして初めて分かるような変化まで多岐にわたります。左右で程度の差こそあれ、ほとんどの場合で両眼に発症することが共通の特徴といえます。

顆粒状角膜ジストロフィと呼ばれるタイプを例に挙げると、名前の通り顆粒状の白色混濁が両眼の角膜内に生じます。加齢により混濁が進行するため中高年で視力低下を自覚する場合が多いですが、幼少時から視力低下を生じる場合もあります。

検査・診断

視力検査、眼圧検査、細隙灯顕微鏡検査などの一般的な眼科検査に加えて、 角膜内皮細胞顕微鏡検査、前眼部光干渉断層計検査、生体共焦点顕微鏡検査などの特殊な機器での検査があります。

これらの機器は診断だけでなく、病気の進行の把握や、治療方針の決定にも有用です。角膜混濁などの眼所見だけではっきりとした診断が困難な場合は、採血による遺伝子検査を行うことでより確実な診断を得ることができます。

治療

無症状であれば治療の必要はありませんが、混濁が進み視力障害が生じれば角膜移植などの外科的な治療が必要になることがあります。

混濁の生じている部位によっていくつかの術式があり、近年ではレーザーを使用した手術も広く行われています。刺激症状に対しては点眼薬や眼軟膏、治療用のソフトコンタクトレンズを使用することもあります。

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