国際医療福祉大学 大学院医学研究科(循環器内科学)教授、国際医療福祉大学 福岡薬学部 教授、医療法人社団 高邦会 高木病院 院長補佐、高血圧・心不全センター外来担当

岸 拓弥 きし たくや 先生

心不全・高血圧治療におけるオピニオンリーダー

九州大学医学部を卒業後、同大学循環器内科学に入局。九州大学循環器病未来医療研究センター部門長を経て、現在は国際医療福祉大学大学院医学研究科(循環器内科学)および福岡薬学部にて教授を務める。循環器内科、特に高血圧や心不全を専門とし、国内ならびに国際学会で評議員やフェローを務め、ガイドライン作成や委員会活動に携わっている。多臓器連関循環動態恒常性維持システムを脳機能から紐解く研究も行っている。

岸先生のストーリー記事

根拠を持って『正しい』と言えることを全力でやり遂げる
根拠を持って『正しい』と言えることを全力でやり遂げる

臨床・研究の両側面から心不全の予防と治療に力を尽くす岸拓弥先生のストーリー

Q&A

Q
血圧を下げるにはどうすればいいですか?
家庭で血圧を測定する習慣をまず作りましょう。また、食生活での塩分を減らすために、減塩調味料を購入して、調味料は小皿にとり、加工商品は控えめにする、などをまず試してください。さらに、歩くことを大切にしてください。その上で、降圧薬による治療が必要かどうか、かかりつけの先生とよく相談してください。
Q
高血圧は遺伝するといいますが、本当ですか?
学問的には遺伝する要因があることは事実です。しかし、多くの要因はやはり生活習慣病としての高血圧です。同じ環境で同じ食事を長年摂取することで高血圧が同じように世代を超えて発症することは、遺伝とは無関係に起こりえますので、遺伝するかどうかを過度に気にする必要はありません。
Q
心不全になることの何が怖いのですか?
生命を縮めることです。心不全は、「息切れやむくみが生じ、だんだん悪くなり、生命を縮める」病気であり、入院を要する呼吸困難やむくみが出現すると、入退院を繰り返しながら全身状態が悪化していきます。そこまでに至らないようにする予防が、生活習慣の見直しや高血圧・糖尿病・脂質異常症の治療です。
Q
高血圧の人が食べてよいもの・控えた方がよいものはありますか?
高血圧治療ガイドライン2019では、食塩1日6g未満、飽和脂肪酸やコレステロールは控え、多価不飽和脂肪酸・低脂肪乳製品は積極的摂取、野菜と果物も積極的に摂取(腎機能低下の場合は主治医と相談)、アルコールは控え目がよいとされています。
Q
心不全は治る病気ですか?
急性心不全あるいは慢性心不全が急激に悪化した場合は、適切な治療により症状は改善しますが、増悪前の状態に完全に戻る(治る)ことは難しく、寛解増悪を繰り返しながら徐々に身体機能が低下していきます。したがって、心不全が「治る」ことは難しいですが、危険因子の管理や適切な治療により進行を遅らせることができます。

本ページにおける情報は、医師本人の申告に基づいて掲載しております。内容については弊社においても可能な限り配慮しておりますが、最新の情報については公開情報等をご確認いただき、またご自身でお問い合わせいただきますようお願いします。

なお、弊社はいかなる場合にも、掲載された情報の誤り、不正確等にもとづく損害に対して責任を負わないものとします。