胃がん・大腸がん撲滅のために、内視鏡の普及を目指す〜自分の人生・大切な人との人生を楽しむために〜

医師を志したきっかけ

私が医師を目指した一番の理由は、人の役に立ちたいという思いからです。幼少期の頃から誰かに喜んでもらえることや感謝されることが嬉しかったので、医師という人の役に立てる職業に魅力を感じておりました。医療系の漫画やドラマをよく観ていたので、格好いい姿にいつも憧れを抱き、小学生の頃には医師になることを考えていました。実際に医師になってから、病気の早期発見や治療によって、少しでも医療や患者さんのために貢献できたときはとても嬉しく思いますし、今でも医師を志した選択は間違っていなかったと感じています。

現在の診療科、専門領域を目指した理由

当初は救命救急科や総合内科に興味を持っていました。しかし、沖縄県での初期研修を通じて消化器内科、内視鏡診療に強い関心を持つようになりました。救急の現場では消化器内科医の出番が多く、尊敬している上司が消化器内科医であったこともあり、内視鏡で目の前の患者さんを救う姿に憧れを感じておりました。その後、初期研修中に消化管出血が原因で患者さんが亡くなったことをきっかけに、私が内視鏡を極めることでもっと救える命があるのではないか、という気持ちに変わりました。日本が誇る医療機器や内視鏡の技術を生かし、多くの命を救いたいという覚悟でこの分野を専門としました。

医局でお世話になった教授や先輩後輩とのエピソード

内視鏡診療は経験や知識も大事ですし、患者さんによって病気や内臓の状態は異なるので、経験したことのない状況でも過去の経験や知識が全て生かされます。日々、新たな発見や技術の向上に楽しさを感じることもありますし、技術の習得によって救える命が増えることに消化器内科医としてやりがいを感じております。私の医局（東京女子医科大学病院）での専門領域は大腸領域になりますが、大学では炎症性腸疾患グループ（大腸班）に所属し、大腸がん以外にも潰瘍性大腸炎(かいようせいだいちょうえん)やクローン病といった病気を多く診ておりました。特に炎症性腸疾患グループの先生方や教授には診療だけでなく、学会発表や論文など医師として必要なことを全てご指導いただき、学ばせていただきました。医局というつながりで関連病院の先生方にも消化管の内視鏡診療や胆膵系の診療など多くのことを学ばせていただき、医局・同門の先生方には今でも感謝しております。患者さんのことを思う先生方の下で学んだからこそ、その教えが私の根幹にありよい経験となりました。一緒に仕事をしてきた先輩や同期、後輩とのつながりや思い出は私の医師人生にとっても大切なことであり、よいご縁となっております。

開業経緯やエリアを選んだ背景

大切な人の死が私の人生に大きな影響を与えています。「早期発見や早期治療ができれば」と苦悩しましたし、医師として治療できずに最期を見守ることしかできなかったことに不甲斐なさを感じました。その気持ちや経験を糧に医師として私ができることは何だろうかと考えました。やはり、病気で苦しむ方が1人でも少なくなってほしいと思いますし、患者さんの家族にも辛い思いをさせたくないという気持ちこそが、私の開業の原点です。内視鏡検査をもっと多くの方が受けるようになれば、がんや病気で苦しむ方を減らすことができますし、内視鏡の普及と啓蒙(けいもう)をすることに使命を感じております。

開業の地として池袋を選んだことは、生まれ育った地元である練馬と馴染み深い池袋に貢献したいという思いからです。立地の良さはもちろん、中高年の方だけでなく若い方も多く、胃カメラ検査、大腸カメラ検査を普及させていきたいと考える私にとって最適なスタートであると考え、この場所に決めました。

地域の医師コミュニティや仲間とのエピソード

地域医療を支える仲間との連携は非常に重要であり、当クリニックへ患者さんをご紹介いただける先生方には大変感謝しております。以前に勤めていた“くじら在宅クリニック”の鯨井 一正院長とは、同級生としての絆もあり、日頃より連携しております。また、当院では複数の連携医療機関との協力を通じて、より多くの患者さんに質の高い医療を提供できるよう努めています。患者さんの健康や安心を第一に考え、地域全体で支える医療体制を築くことを目指しています。

患者さんに向けてのメッセージ

病気の早期発見、早期治療によって多くの方を救うことが私の使命だと思っています。どんな医者でも治せない難しい病気も治してしまうブラック・ジャックのようなスーパードクターも格好いいです。でも、誰も治せない状態になってしまうその前に、病気を早期に発見し、早期に治療することでスーパードクターと同じように患者さんを苦しみから開放することができると信じています。まず気軽にクリニックを訪れてみてください。「自分は病気ではないか」というその不安な気持ちや症状は、検査をすることで安心や健康につながります。立地や内装、クリニックの導線に至るまで、女性や若い方も訪問しやすいような雰囲気作りも工夫しています。

私の治療の方針として、患者さんの安心が大事だと考えています。患者さんとお話ししながら、その方に合った治療や検査を一緒に考えていただけるように心がけています。自分の健康に興味を持ってもらうことが早期発見につながりますし、健康寿命を伸ばすことにもつながります。5年後、10年後の患者さんの幸せ、家族や友人たちと過ごせる時間のためにも、このクリニックとの出会いがあなたにとっての健康を考えるきっかけになるとうれしいです。