鼠径ヘルニアの「日帰り手術」が当たり前の時代を作るために

DOCTOR’S
STORIES

鼠径ヘルニアの「日帰り手術」が当たり前の時代を作るために

東京・新御茶ノ水エリアで診療に尽力する大橋直樹先生の医師キャリアストーリー

東京外科クリニック 理事長
⼤橋 直樹 先生

鼠径ヘルニア治療との出会い

鼠径ヘルニアに対する標準的な治療法は、手術でヘルニアが生じた腹壁(ふくへき)メッシュで補強する方法で、当クリニックでは「日帰り腹腔鏡下手術(ふくくうきょうかしゅじゅつ)」を得意としています。多くの外科手術がある、私が鼠径ヘルニア治療を専門とするようになったのは、ある医師との出会いがきっかけでした。

その医師は、腹腔鏡を使って素早くかつ丁寧に鼠径ヘルニアの手術を行っており、それを目の当たりにしたとき、私は驚きを隠せませんでした。また開腹手術と比較した際の、術後の患者さんの回復の早さや合併症の少なさにも驚きました。「患者さんにとってより体験」となる手術を追求する重要性をその医師から学びました。この経験以来、私自身もそのような手術を提供することに全力を注いでいます。

患者さんの声に応えるべく東京外科クリニックを開業

クリニックを開業する前、ある病院で外科医として勤務していたときのことです。手術の経験を重ね、手技にも自信を持ち始めたころ、ある患者さんが鼠径ヘルニアの手術のために34日の入院が必要なことに不満を持っていると知り、これが私の転機となりました

そのとき私は、入院日数が長いのは医療提供側の都合であり、技術的には日帰り手術が可能であると気きました。現代麻酔技術が進歩しており、日帰り手術によって患者さんの負担を軽減し、社会復帰を早めることができるのではないかと考えました。患者さんの言葉をきっかけに、私は日帰り手術の可能性を真剣に考え始めました。

日帰り手術を実現するには、技術的な問題だけでなく、施設側の人員体制や設備も整える必要がありました。当時、鼠径ヘルニアの手術は入院を前提としており、日帰り手術を想定した準備やケアが整っていなかったのです。そこで私は「日帰り手術が可能なクリニックを自主設立することが、患者さんに喜んでいただける医療を提供するための有効手ではないか」という結論に至り、東京外科クリニックを開業することを決意しました。

鼠径ヘルニアの日帰り手術を“当たり前”にするために

腹腔鏡による鼠径ヘルニアの日帰り手術を提供するために、スタッフとともに運営や体制を整え、東京外科クリニックを立ち上げましたが、これは始まりにすぎませんでした

個人が日帰り手術を完遂する技術を持っていても、患者さんにより多くの選択肢を提供するためには、クリニック全体の医師が同等、あるいはそれ以上の技術を持つ必要があります。クリニックの技術力を高めるべく順天堂大学医学部附属順天堂医院 小児外科・小児泌尿生殖器外科 特任教授ならびに東京医科大学病院 消化器外科・小児外科 客員教授を務める山髙 篤行(やまたか あつゆき)先生を院長にお招きしました。山先生の技術と経験に裏打ちされたご指導のおかげで、執刀チームの技術の底上げができるようになりました。また、技術が個人に依存しないようクリニック内の人材育成の体制構築にも力を入れています。術前・術後第三者によるレビューを行うことで、手術を振り返り、改善を重ね、常に高い質を維持できるよう努めています。さらに育成に注力し、医師が憧れる職場となることが当面の目標です

東京外科クリニックが目指すこと

が目指すのは「患者さんにとってい体験となる手術」を提供することです。どれだけ高い技術を持っていても、患者さんとの関係がなければ、本当にい経験にはなりません。そこで、初診においては全ての患者さんを私と院長のどちらかが必ず診察し、クリニック全体で責任を持って手術に臨む体制を整えています。

当クリニックでは手術中のミスを防ぐため、手術の前にチェックリストを運用しています。手術に必要な全ての項目を満たさなければ手術を進められない仕組み徹底して手術に臨んでいます。また再発症例や高齢の方に対する手術など、難しい症例にも挑戦しています。難しい症例の患者さんにこそ、私たちの技術力を発揮できると信じています。

私たちは、患者さんの負担軽減を優先し、少しでも早く元気に過ごせるようにすることを重視しています。 東京外科クリニックで手術を受けた患者さんが早期に回復し、再び日常生活に戻れることこそが、私たちが目指す「い体験」です。これを日々の診療で実現し続けることが、私の使命です。

この記事を見て受診される場合、

是非メディカルノートを見たとお伝えください!

  • ⼤橋 直樹 先生の所属医療機関

    東京外科クリニック

      • 外科
    • 東京都千代田区神田小川町2丁目6 大宮第二ビル2階
    • 都営新宿線 小川町 B5出口 徒歩3分東京メトロ丸ノ内線 淡路町 B5出口 徒歩3分東京メトロ千代田線 新御茶ノ水 B5出口 徒歩3分
    • 03-5283-8614
    公式ウェブサイト

医師のストーリー医師には医師のドラマがある

紆余曲折の末にたどりついた、オンライン診療という道

プライベートクリニック高田馬場 院長

鏡原 裕一 先生

日本を代表する心臓血管外科医になる

国立大学法人 浜松医科大学 外科学...

岡本 一真 先生

誰もが安心して医療を受けられる社会であってほしい

東北大学病院 リウマチ膠原病内科 ...

佐藤 紘子 先生

何よりも患者さんにとって“身近なよい医師”でありたい

住友病院 膠原病・リウマチ内科 診...

北野 将康 先生

他の医師を見る

同じ所属病院の医師

「受診について相談する」とは?

まずはメディカルノートよりお客様にご連絡します。
現時点での診断・治療状況についてヒアリングし、ご希望の医師/病院の受診が可能かご回答いたします。

  • <お客様がご相談される疾患について>、クリニック/診療所など他の医療機関をすでに受診されていることを前提とします。
  • <受診の際には原則>、紹介状をご用意ください。