原因
家族性地中海熱は、好中球に存在するパイリンと呼ばれるたんぱく質に異常が生じることによって引き起こされる病気です。パイリンは、炎症を引き起こす経路にはたらきかけて炎症を抑えるため、異常が生じると炎症反応が過剰になり、感染症などの原因がないにもかかわらず高熱や腹膜炎などを繰り返すようになります。
パイリンの異常は、“MEFV遺伝子”と呼ばれる遺伝子の変異によって引き起こされると考えられています。この遺伝子の変異は特定の人種や集団に多いことが分かっており、特に地中海沿岸部に居住する人種に多いことから“地中海熱”という名称がついています。
遺伝子の変異は遺伝しやすいことが知られていますが、一方で家族性地中海熱の発症者の中にはMEFV遺伝子の変異が見られないケースもあり、MEFV遺伝子以外の何らかの要因が発症に関与していることが示唆されています。
家族性地中海熱の患者さんとご家族の方へ
家族性地中海熱でよりよい治療を行うためには、普段のご自身の症状や状態、治療の希望を医師にしっかりと伝えることがとても大切です。「治療ノート」では、毎日の体温や痛み、皮疹などの症状、気になることや困りごとをスマートフォンやパソコンで簡単に記録することができます。
医師の方へ
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