概要
橈骨頭、頸部骨折とは、肘を伸ばした状態で地面に手をつくことをきっかけとして生じる肘の骨折を指します。
手をついた際の衝撃が骨を介して肘に伝わることで、同部位の骨折が生じます。
橈骨とは前腕を構成する骨のひとつであり、橈骨頭や頸部と呼ばれる部位が肘関節を構成しています。
固定などによる保存的治療に限らず、手術による治療介入方法が必要となることもあります。
原因
橈骨頭、頸部骨折は、肘を伸ばした状態で地面に手をつくことを原因として生じます。具体的な発生状況としては、スノーボードをしているときやバイクに乗っているとき、あるいはつまずいて転んだときなどが挙げられます。
直接的に肘に外力が加わる状況ではなくても、骨を介して肘に外力が伝わることで橈骨頭、頚部骨折は生じます。20歳~60歳に多く、幅広い年齢層で生じることのある骨折です。
症状
橈骨頭、頸部骨折が生じると、肘関節周囲に痛みや腫れ、出血に伴う皮下出血が見られます。
また、肘関節は曲げたり伸ばしたり回したりする動作の際に重要な関節であり、骨折が生じた状況によっては、肘が伸ばせない、肘を回すことができない、などの関節可動域制限が生じることもあります。こうした関節可動域制限によって、日常生活の動作が著しく制限されることもあります。
さらに、橈骨頭、頸部骨折では時間経過と共に前腕の変形を来すこともあります。また、橈骨だけでなく、同時に別の骨を骨折や脱臼することもあり、さまざまな部位に痛みや骨の変形などが見られる場合もあります。
検査・診断
橈骨頭、頸部骨折では、肘関節の痛みや圧痛、腫れ、皮下出血、関節可動域制限がないかなどを身体診察で詳細に確認します。
骨折が疑われる場合には、レントゲン写真を用いて骨折の有無を評価しますが、より詳細に骨折の状況を評価することを目的として、CT検査を行なうこともあります。
橈骨頭、頸部骨折では、特に初期の段階では骨折が必ずしもはっきりしないこともあるため注意が必要です。
すぐに診断できない場合には、症状の変化に注意しつつ、時間をおいてから再度画像検査を行うこともあります。
治療
橈骨頭、頸部骨折では、骨のずれ具合、骨折の部位、合併するその他の損傷などを総合的に加味したうえで治療方法が決定されます。
急性期の治療では、消炎鎮痛剤の使用やシーネ・ギプスによる局所の固定、手術などが状況に応じて適宜選択されます。
また、急性期治療後の運動療法も重要です。骨折に伴う可動域制限や変形などを残さないためにも、適切なタイミングで適切なリハビリテーションを導入することが大切です。
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