治療
水疱性類天疱瘡では、一般的にステロイド薬の内服を中心とした薬物療法が検討されます。薬物療法のみでは十分に効果が得られない場合、血漿交換療法なども検討されます。
治療によって症状が落ち着いてきたら徐々に治療薬を減らしていきます。適切な治療によって“寛解”と呼ばれる症状が認められない状態に至ることを目指します。しかし、中には、治療をしてもなかなか症状が改善しない方や治療薬を減らすことによって再発してしまう方もいます。
薬物療法
水疱性類天疱瘡では、原因となる自己抗体を作り出す細胞に効果のある“免疫抑制療法*”が行われます。軽症の場合は、ステロイドの外用薬やテトラサイクリン系抗菌薬などの内服が検討されることがあります。中等症以上の場合は、まずステロイドの内服が検討されます。治療効果を高め、ステロイドによる副作用を抑えるために、免疫抑制薬を併用してステロイドの量を減らすこともあります。
ステロイドの内服を使用しても症状が治まらない場合、ステロイドパルス療法や免疫グロブリン**大量静注療法、血漿交換療法が検討されます。ステロイドパルス療法、免疫グロブリン大量静注療法はどちらも注射による治療です。
*免疫抑制療法:免疫抑制薬を使用し、免疫機能を抑える治療のこと。
**免疫グロブリン:抗体の主成分のこと
血漿交換療法
体の中の血液をいったん抜いて、血球成分と血漿成分に分離した後、自身の血球成分と新鮮な血漿(あるいはアルブミン溶液)を体に戻す治療法です。1回の血漿交換で処理される血漿の量は3L程度であり、血液全てが置き換わるわけではありません。分離した自身の血漿成分を除去することで、病気の原因となっている物質を取り除き、症状の緩和などが期待できます。
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