治療
腟壁裂傷を生じた場合、表層のみに傷口が留まっているときには自然治癒も期待できるため、縫い合わせる処置は行わず止血を確認することに留まります。しかし、傷口の深さが深い場合には、傷口を縫い合わせる処置が必要とされます。
腟壁裂傷では、大量出血を伴うような傷口になることもあります。ショックに対応するために、輸液や場合によっては輸液が必要とされることもあります。止血を試みるために傷口を縫い合わせることになりますが、傷がとても深い場合には全身麻酔を行ったうえで状態を安定させ処置を行うこともあります。出血源が同定できない時には、血管造影を行ったうえでの塞栓術も検討されます。特に傷口が子宮に近いような腟の深い位置に傷がある場合には、子宮も同時に傷ついていることがあるため、より慎重な対応が求められます。
腟壁裂傷では、貧血を起こすこともあるため鉄剤の内服も検討します。直腸や肛門に近い部位での傷では、傷口の治りを遅らせないためにも便を柔らかくする薬を使用することもあります。
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