症状
胸腔内に余分な血液が蓄積すると、肺の活動が大きく制限を受ける可能性があります。少量の出血であれば症状がみられないこともありますが、一定量の出血が存在すると息苦しさなどの呼吸障害が現れます。また、胸痛や咳などの症状がみられることもあります。
出血量が著しく多い場合には、全身をめぐる血液量がその分だけ減少していることを意味し、出血性ショックと呼ばれる状態に陥ってしまいます。出血性ショックに陥ると、顔色不良や冷や汗、手足の冷感、頻脈(脈が速くなること)などがみられます。
脳や腎臓などの重要臓器への血液量を維持しようと体は反応しますが、これらの重要な臓器にも血液の不足が起こると、意識障害や尿量の低下などの症状もみられるようになります。
血胸を発症して時間が経過すると、出血部位が硬く器質化したり、感染症を併発したりすることもあります。出血部位が器質化すると胸腔内で余分な異物として肺の運動を邪魔することになり、呼吸機能が著しく低下します。また感染症の併発では発熱や呼吸困難を引き起こします。
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