しゅっけつせいしょっく

出血性ショック

最終更新日:
2018年08月01日
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2018/08/01
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概要

出血性ショックとは、出血により体から大量の血液が失われることで、全身の臓器障害が引き起こされる状態を指します。

交通事故などによる外傷大動脈瘤の破裂などが原因となることがあり、意識状態や呼吸に影響を及ぼすこともあります。

動脈瘤の破裂など、出血が起こっている場所によっては外表から出血を確認できないこともあります。しかし、ときに命にかかわることもある状態であるため、迅速な対応が求められます。

原因

出血性ショックの原因は、大量の出血です。

原因としては、血管の損傷や肝臓、脾臓(ひぞう)など大量の血液供給を受ける臓器の損傷が挙げられます。

具体的な状況としては、

などです。

出血性ショックが生じると、全身の細胞に対して充分量の血液供給が行われなくなります。細胞への酸素供給が著しく損なわれた結果として、細胞が正常に機能しなくなり死に至ることもあります。

症状

血液の喪失量に応じてさまざまな症状が現れる可能性があります。

具体的には、手足が冷たく蒼白になると同時に汗ばむようにもなり、意識状態にも変化が生じて不穏になります。また、呼吸回数が増え、脈が触れにくくなります。さらに、進行すると血圧が低下し、命にかかわることもあります。

出血が生じている場所によっては、出血の状況を確認できる場合もあります。たとえば、消化管出血であれば吐血やタール便(タールのような黒色の便)、下血などが生じます。子宮からの出血であれば膣から大量に出血します。

ただし、体の内部で発生する動脈瘤の破裂などによる出血では外から出血を確認できないこともあるため、目に見えて出血がない場合でも出血性ショックが起こる可能性はあります。

検査・診断

出血性ショックが起きている状況では、意識や呼吸状態、血圧の状態を評価することが重要です。

出血源を迅速に特定することも必要不可欠であり、超音波検査やレントゲン撮影が検討されます。また、輸血が必要になることもあるため、血液型の確認も重要です。

そのほかにも、心電図やヘモグロビン・クレアチニン・肝機能・電解質・凝固機能・血液ガスなどの確認も適宜行われます。

治療

出血性ショックでは、血液循環を保つための治療が必要不可欠です。そのため、静脈カテーテルを留置する場所を1か所ではなく複数箇所にして、輸液や血液製剤の輸血などを行います。酸素の投与を開始しながら必要に応じて、挿管などによる呼吸のサポートも行われます。

また、出血源に対しての治療アプローチも重要です。出血を起こしている部位に応じて、手術や内視鏡での止血などの方法を必要に応じて考慮します。

出血性ショックは、病状が刻一刻と変化することも懸念されるため、各種のモニタリングをしながら集学的(複数の治療を組み合わせておこなう)な治療が必要とされます。

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