原因
近視性網脈絡膜萎縮の原因の1つは近視と考えられています。
近視とは、眼球の形が前後に長くなることで目の中に入った光が網膜より前方で焦点が合う状態です。通常、光は網膜上で焦点が合いますが、近視の場合は焦点が合う位置が網膜よりも前方になるため、焦点が合わず遠くの物がぼやけて見えます。
近視性網脈絡膜萎縮では、眼球の形が前後に引き伸ばされる際に、眼球を覆う網膜や脈絡膜も引き伸ばされて薄くなります。発症の原因は十分に解明されていませんが、眼球が伸びることで網膜や脈絡膜が伸びて薄くなり、網膜に栄養が届きにくくなって萎縮すると考えられています。
なお、近視の強さはジオプトリー(屈折度の単位:D)で表され、度数が-6.0Dを超えている状態を強度近視といいます。また、強度近視の進行によって眼球後方にある網膜や脈絡膜、視神経などが大きく引き伸ばされ、近視性網脈絡膜萎縮をはじめさまざまな眼疾患が生じる状態を病的近視といいます。
近視の原因は遺伝のほか、野外活動の減少やゲームなど近くを見る作業の増加などが挙げられます。
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