症状
関節炎では、骨・関節軟骨・関節包・滑膜・靭帯など、関節を構成する構造の組織にダメージが生じることでさまざまな症状が引き起こされます。
関節内で骨と骨同士のクッションのような役目をする関節軟骨は、神経や血管、リンパ管がないため、ダメージに対する修復能力が極めて低く、破壊・変性の変化を生じます。その結果、骨同士の摩擦が増えて痛みを生じたり、関節の可動域が低下したりします。
また、滑膜は関節包の内張りの組織であり、滑らかな関節運動を可能にしています。滑膜は関節内で重要なはたらきを担いますが、滑膜に炎症が起こると関節液が増加する症状が現れます。炎症が慢性化すると滑膜自体が肥厚し、関節の動きが悪くなることもあります。
さらに、関節液が過度に溜まることで関節包や靭帯が引き伸ばされて関節が緩くなったり、関節包や靭帯に炎症が及んで組織が脆弱化したり、組織同士が癒着を生じると関節が硬くなって関節運動に制限が生じることがあります。
また、感染性疾患や自己免疫性疾患などが原因の場合には、発熱や倦怠感などの全身症状を現すことが特徴です。
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