治療
基礎となっている病気に対するアプローチに加えて、年齢や鼻涙管閉塞の症状に応じて治療方法が決定されます。
先天性の鼻涙管閉塞では、成長とともに鼻涙管閉塞が自然に改善することも多く、マッサージなどを行う程度で保存的に経過をみることもあります。具体的には、目頭を一日のうちに数回定期的にマッサージする「涙嚢マッサージ」と呼ばれる方法がとられることがあります。
涙嚢マッサージを行いながら、抗生物質の点眼薬を併用することもあります。また、検査の項目で述べた涙管通水試験を、治療的な意味合いで併用することもあります。
保存的な治療で改善が見込めない場合には、鼻涙管開放術(ブジー)を行います。鼻涙管開放術は、涙点から細い針金を鼻涙管に差し込み、物理的に涙の流れを阻害している部分の通過性を向上させる方法です。
鼻涙管開放術が奏功しない場合には、鼻涙管にチューブを挿入・留置することもあります。さらに、涙嚢と鼻の通り道を形成する涙嚢鼻腔吻合術と呼ばれる手術が選択されることもあります。
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