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MRSA

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原因

MRSAは、多くの抗生物質に耐性を示すようになった黄色ブドウ球菌を指します。黄色ブドウ球菌の表面には、ひとの細胞には存在しない「細胞壁」と呼ばれる部分があります。細胞壁は、細菌の内部のものを外部から守るはたらききをしています。ペニシリンを始めとした一部の抗生物質はこの細胞壁にはたらきかけ、適切な細胞壁が構築されないようにさせます。その結果、細胞壁を持つ黄色ブドウ球菌は、適切な生命活動を送ることができなくなり殺菌されることになります。 MRSAでは、「ペニシリン結合タンパク」と呼ばれるタンパク質を産生するようになっています。ペニシリン結合タンパクは、その名前が示すとおり抗生物質の一種類であるペニシンにくっつきます。ペニシリンの立場から見ると、このタンパク質にくっついてしまうため、細胞壁を阻害するはたらきを発揮することができなくなります。その結果、MRSAは抗生物質に対して耐性を示すようになります。実際のところは、MRSAはペニシリン以外の抗生物質にも耐性を示すことが知られています。

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