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第79回日本臨床外科学会総会 本総会の特色・注目プログラムについて解説

第79回日本臨床外科学会総会 本総会の特色・注目プログラムについて解説
高山 忠利 先生

日本大学医学部教授

高山 忠利 先生

臨床における外科診療のテーマを広く取り入れ、毎年臨床外科にかかわる多くの方が参加する日本臨床外科学会総会。第79回となる今回の総会は、2017年11月23日(木・祝)~25日(土)に、東京国際フォーラムで開催されます。

第79回日本臨床外科学会総会のテーマは「細心と革新 Stay Meticulous! Stay Innovative!」です。安全な手術手技を達成するための細心と、新たな手技を開発するための革新という2大テーマをもとに、今年もさまざまな演題がそろえられました。

開催間近となる第79回日本臨床外科学会総会の特色や注目の演題について、会長である日本大学医学部 消化器外科 高山忠利先生にお話を伺いました。

日本臨床外科学会総会は、臨床外科のテーマを数多く取り上げ議論を取り交わす場として第1回を1937年11月2日に開催され、現在まで長い歴史と伝統をもつ日本最大規模の学術総会です。

本総会の特徴は学術的な演題だけでなく臨床における議題についても広く取り上げているという点です。本総会は、開業医の先生方や市中病院で臨床に携わっていらっしゃる先生方も演者として多く登壇されていることから、一般外科(General Surgery)について活発な議論が交わされます。毎年、日本臨床外科学会総会に多くの外科診療に関わる方々が参加されるのは、こうした幅広いテーマを扱っているというところが大きな要因になっていると思います。

第79回となる今年も多くの先生方にご参加いただくことが決まりました。計3,779の演題が採用され、各々の会場で数多くの講演が行われます。

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上級演題        :  816題

主題関連セッション   :  341題

要望演題        :  180題

一般演題(口演)    :  681題

一般演題(示説)    :1,472題

研修医セッション    :  289題

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今年も活発な議論が飛び交う総会になることを期待しています。

本総会のテーマは「細心と革新 Stay Meticulous! Stay Innovative!」です。

「細心」と「革新」という2つの言葉は、私の外科医としての哲学そのものです。安全な手術手技を達成するための細心と、新たな手技を開発するための革新は、どちらも外科治療において欠くことのできないものだと思っています。

私は外科医を志したときからこの2つの言葉を理念に掲げてきました。

私が医学部を卒業したころは、CTや術中エコーといった技術が普及しておらず、術中に亡くなられる方が多くいらっしゃいました。しかしそうしたなか術中死亡数を非常に少なく抑えていたのが当時の国立がん研究センターです。私は「後悔することのない手術をしたい」と考え、国立がん研究センターで肝臓外科医の道を歩んでいくことを決めました。

私はここで「細心」の大切さを実感しました。当時の国立がんセンターでは、より徹底した術中の出血コントロールが行われており、「執刀した患者さんは必ず生きて返す」という高い意識のもと手術が進められていました。また高齢・肝機能低下といった患者さんの背景や、合併症などを言い訳にせず、手術を決めた以上は患者さんの命に一切の責任を持つという姿勢を非常に大切にしていました。こうした環境に身を置いたことで、よい手術のためには「細心」を常に忘れずに取り組まなくてはならないことを強く意識しました。

また質の高い手術を行うためには「革新」も大切です。1994年、私は世界で初めて肝尾状葉単独全切除(高山術式)を開発しました。この術式を開発するためには手術に対する日々のこだわりと情熱の積み重ねが必要でした。

外科医として、「尾状葉」という肝臓の最深部にできた肝がんという難易度の高い症例と向き合い、手術を成功させたことはとても貴重な経験でした。良質な手術には「細心」に加え、サイエンスの面で手術の質を高めるための「革新」が非常に大切だということを、この機会をもってさらに実感しました。

この細心と革新というふたつの言葉を、スティーブ・ジョブズの名言”Stay hungry, stay foolish”になぞらえて「Stay Meticulous! Stay Innovative!」として本総会テーマに掲げました。ぶれずにまっすぐに進み続けるように、細心の気持ちを忘れずに常に革新を続けることが、外科医にとって非常に大切なことではないでしょうか。この2大テーマを掲げながら、今日における外科診療のトピックスを取り上げていく総会にしたいと考えています。

本総会注目の講演となるのは総会特別企画「細心―術死ゼロを目指して」「革新―近未来の臨床外科」の2つです。

安全性を追求する「細心」と、未来の外科手術の「革新」について、それぞれ各臓器分野で活躍される著名な先生方をお招きして講演いただく予定です。23日は消化管外科・小児外科領域、25日は肝胆膵外科・乳腺内分泌外科・呼吸器外科・心臓血管外科領域の講演を用意しています。

特に総会特別企画3「Liver Surgery innovation」及び総会特別企画5 「Gastrointestinal Surgery Innovation」では、国内外の著名な先生方をお招きして、最先端の消化器外科について講演いただく予定です。ぜひ足を運んでいただけたらと思います。

また、特別企画「プロフェッショナルな外科医の流儀」では、NHKのテレビ番組 プロフェッショナル・仕事の流儀 に出演された笹子三津留教授、大木隆生教授、山高篤行教授をお招きし、若手外科医へ外科医としての生き方に関するエールを送っていただきます。

そして特別講演では外科医であり、JAXA宇宙医学生物学研究グループ長の古川聡先生より「外科医から宇宙飛行士への挑戦」をテーマにご講演いただきます。また私と同じ日大出身の著名人の方々にも特別講演をご依頼しました。世界の頂点に立たれた日大出身のプロゴルファー丸山茂樹氏とゴルフコーチ・アナリストの内藤雄士氏による特別講演3「世界で勝ち抜く秘訣」、そして同じく日大出身の劇作家、脚本家、演出家、俳優、映画監督の三谷幸喜氏による特別講演4「三谷幸喜トークショー」も見どころです。

高山忠利先生

本総会は「第21回アジア外科学会(21st Asian Congress of Surgery:ACS)」との合同開催で行われます。

アジア外科学会はアジアの主要都市を開催地として隔年で開かれており、日本での開催は1991年以来、2度目となります。国際学会とジョイント形式で行うというのは、日本臨床外科学会総会の開催史上、初の試みです。

アジア外科学会で取り上げられる演題は、消化器外科、乳腺内分泌外科、小児外科、心臓血管外科、呼吸器外科、外傷外科などの外科全領域に渡ります。国際学会との共催により、国際的な視点に立った議論が交わされ、日本を含めたアジア全体の外科診療を改めて見つめなおす機会になると期待しています。

皆様にとって実りのある学会になるよう、誠心誠意準備を重ねてまいりました。ぜひ第79回日本臨床外科学会総会へ奮ってご参加いただけたらと思います。

 

第79回日本臨床外科学会総会のHPはこちら

 

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