原因
皮膚のくすみの原因はさまざまですが、主に次のようなことが挙げられます。
1.ターンオーバーの乱れ
ターンオーバーとは、皮膚の新陳代謝のことです。ヒトの皮膚の表層にある表皮は4つの層からできており、もっとも深い層は“基底層”、もっとも表層の部分は“角質層”と呼ばれます。基底層では常に皮膚の新しい細胞が作られ、上の層へと押し上げられ、最終的に角質層に至ります。
一方、角質層は古くなった細胞が積み重なってできており、下の層から新しい細胞が押し上げられてくると古い細胞が剥がれ、新しい細胞に入れ替わります。通常、皮膚は45日ほどの周期でこのような細胞の入れ替わりが生じているのです。
この周期のことをターンオーバーといいますが、ターンオーバーが乱れて古い細胞が新しい細胞に入れ替わることが困難になると、角質層が古い細胞で占められてしまい、透明感や明るさが失われ、くすみの原因になります。
ターンオーバーはストレス、睡眠不足、食生活の乱れ、運動不足などの不規則な生活習慣によって乱れやすく、更年期障害など女性ホルモンの分泌バランスにも影響されやすいとされています。
2.メラニン色素の沈着
ヒトの皮膚は紫外線や慢性的な摩擦などの刺激を受けると、基底層にある“メラノサイト”と呼ばれる細胞が刺激され、“メラニン色素”と呼ばれる色素が生成されるようになります。メラニン色素は通常の皮膚よりも濃い色であるため、皮膚に沈着することで肌の明るさが失われ、くすみを引き起こします。
3.血行の悪化
皮膚が健康的な肌色を維持できているのは、皮膚の下を走行する細かい血管に十分な血液が流れ、それが皮膚を通して透けて見えているためです。
このため、冷え性、肩や首のコリなどが続いて血行が悪くなると、いわゆる“血色”が悪くなりくすみの原因になることがあります。
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