あふたーぴる

アフターピル

最終更新日:
2020年12月18日
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2020/12/18
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概要

アフターピルとは、避妊に失敗したり、性犯罪に巻き込まれたりした際、緊急的に妊娠を阻止する薬のことです。現在主流となっているアフターピルには黄体ホルモンが含まれ、服用すると排卵を遅らせたり、子宮内膜の成熟を早めて着床に適さない状態にしたりすることで妊娠を阻止できるとされています。ただし、性行為後72時間以内に服用しなければ十分な効果は得られず、24時間以内に服用した場合で、妊娠を阻止できる確率は95%といわれています。

望まない妊娠を防ぐため、アフターピルは女性の強い味方ともいえる薬です。しかし、これまでは婦人科などを受診し、診察を受けなければ入手することはできませんでした。性犯罪に巻き込まれた方や仕事などで受診することができない方の中にはアフターピルの服用のタイミングを逃してしまう方が多いのも事実です。そのため、2019年にはオンライン診療での処方も可能となりました。

目的

アフターピルは、“避妊に失敗した”“性犯罪に巻き込まれた”など妊娠する可能性のある性交渉を持った後に、緊急的に妊娠を阻止するために服用します。

アフターピルに含まれる黄体ホルモンは、卵胞(卵子が入った袋)の成熟を遅らせることで排卵自体を遅らせる効果があるため、72時間以内に服用すると妊娠する可能性を大幅に低くすることができます。また万が一、性交渉を持った日が排卵日前後でありアフターピルによる排卵の抑制が間に合わずに受精した場合でも、黄体ホルモンは受精卵が着床する子宮内膜の性質を変化させる作用もあります。そのため、受精が起こった場合でも子宮内膜への着床が阻害され、妊娠は成立しにくくなるのです。

購入方法

アフターピルは医療用医薬品であるため、医師の診察と処方を受けなければ入手することはできません。一般的には性行為後72時間以内に婦人科を受診し、処方を受けることとなります。しかし、2019年には婦人科受診に精神的な負担を感じたり、アフターピルを処方する医療機関の受診が難しかったりする患者を対象にオンライン診療での処方が可能になりました。

アフターピルの処方は健康保険が適用とならず自由診療となるため、診察料・処方料・薬代などは医療機関によって異なります。費用に幅はありますが、全ての費用を含めて一万円前後が相場です。

治療

現在主流となっているアフターピルは、黄体ホルモンのみを含む“レボノルゲストレル”と呼ばれる薬です。レボノルゲストレルは、性行為後72時間以内に服用すると妊娠を阻止できるとされています。

以前は、卵胞ホルモンと黄体ホルモンの2種類の女性ホルモンを含む中用量ピルを用いた“Yuzpe(ヤッぺ)法”と呼ばれる緊急避妊法が行われていました。

ヤッぺ法では、性行為後72時間以内に中用量ピルを2錠服用し、その12時間後に再度中用量ピルを2錠服用します。効果はレボノルゲストレルと同様ですが、副作用が起こりやすいという弊害があります。

また、妊娠阻止率はレボノルゲストレルによる方法のほうが高く、24時間以内に服用すればレボノルゲストレルは95%の確率で妊娠を阻止できるのに対し、ヤッぺ法の妊娠阻止率は77%といわれています。そのため、現在ではレボノルゲストレスによる緊急避妊が主流となっています。

注意点

アフターピルはレボノルゲストレル、ヤッぺ法いずれもできるだけ早い段階で服用したほうが妊娠を阻止できる可能性が高まります。妊娠を希望していないものの、思い当たる行為がある場合はできるだけ早く医師の診察を受けてアフターピルを服用するようにしましょう。

また、早い段階でアフターピルを服用したからといって必ずしも妊娠を阻止できるわけではありません。服用後、月経予定日から7日経過しても月経が来ない場合、平常時より明らかに月経量が少ないような場合には妊娠している可能性もあるので、検査を受けるようにしましょう。

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