原因
通常2本の18番染色体が3本(トリソミー)となることで、18番染色体に含まれる約250個の遺伝子が量的に過剰となり、その結果、さまざまな症状を示します。染色体の本数が増える主な原因は、親の生殖細胞から精子・卵子が作られる過程で偶発的に起こる染色体不分離という現象です。一般に、ヒトの染色体は通常2本ずつが対となり23対、46本存在します。精子・卵子となる過程において染色体は2本が1本ずつに分離し、親の遺伝情報は半分ずつ子に受け継がれます。18番染色体に染色体不分離が生じて、精子または卵子に含まれる18番染色体が2本になると、相手の配偶子の1本と併せて、受精卵の段階では47本、18番染色体が3本あるトリソミー18の状態となります。
多くの場合、通常とは異なる染色体数の受精卵や胎児は発育が困難となり、自然流産することが知られています。トリソミー18の場合も、出生に至るのは約5%(20人に1人)といわれています。染色体不分離では、母年齢の高年化による影響が知られていますが、父年齢の影響を受けないわけではありません。
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