おすぐっど・しゅらったーびょう

オスグッド・シュラッター病

同義語
オスグッド病
最終更新日:
2021年12月20日
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2021/12/20
更新しました
2017/04/25
掲載しました。
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概要

オスグッド・シュラッター病とは、“脛骨結節(けいこつけっせつ)”と呼ばれる膝の皿の下にある骨が飛び出してくることで痛みが起こる病気です。赤く腫れたり、熱を持ったりすることもあり、スポーツをしている間に症状が現れやすい特徴があります。

成長期の少年に起こりやすいスポーツ障害の1つとされており、特にサッカー、陸上、バスケットボール、バレーボールなど、跳ねたり、ボールを蹴ったりする動作を行う競技でよく起こります。

小学校高学年~中学生(10歳~15歳頃)に発症することが多く、女子よりも男子に多くみられます。一般的には成長期が過ぎると自然とよくなる病気で、痛みがなくなればスポーツを再開することも可能です。

原因

オスグッド・シュラッター病は、膝を伸ばす力の繰り返しによって脛骨結節が引っ張られ、成長期の骨にある軟骨の層(成長軟骨部)が剥離(はくり)することで起こります。膝の曲げ伸ばしは太もも前面の筋肉(大腿四頭筋(だいたいしとうきん))によって行われており、この筋肉は膝の皿に付着する腱を介して脛骨結節を引っ張っています。そのため、跳躍やボールを蹴るスポーツによる膝の屈伸で脛骨結節に過剰な負荷がかかると、軟らかい成長軟骨部が剥離し、痛みや骨の隆起がみられるようになります。

この病気は、骨が軟骨から急激に成長する時期(10~15歳頃)によくみられます。

症状

オスグッド・シュラッター病の主な症状は脛骨結節の隆起と痛み、腫れ、患部が熱を持つことなどです。痛みは膝を動かすと現れ、休んでいるときは和らぐことが多いです。また、一般的に症状は片脚にだけみられます。

検査・診断

オスグッド・シュラッター病は特徴的な症状に加えて患部の隆起、押した時の痛みなどにより診断されます。また、より確実な診断のためにX線検査や超音波検査を行い、脛骨結節の腫れや剥離を確認します。また、必要に応じてCT検査やMRI検査を行うこともあります。

治療

オスグッド・シュラッター病は成長期に一時的にみられる病気であり、通常は成長とともに自然と治癒します。症状の悪化を防ぐために大腿四頭筋のストレッチングや患部のアイスマッサージを行います。痛みが強いときは、痛み止めの内服や湿布を使用することもあります。

痛みがなくなればスポーツを再開することもできますが、発症後3~6か月はスポーツをすると症状が強くなります。スポーツの前後にストレッチングやアイスマッサージをしたり、膝にベルトを装着したりするなどの工夫をするとよいでしょう。

予防

オスグッド・シュラッター病などのスポーツ障害は、激しい運動を繰り返すことで発生することがあるため、痛みを感じたときは我慢せずにしっかりと休むことが大切です。そのほかにも、以下の点に気を付けることで、スポーツ障害の発生を予防できることがあります。

  • 運動前後にはウォーミングアップ(ストレッチングなど)やクーリングダウン(アイシング)を行う
  • 自分のフォーム・動き方をチェックし、負担がかかる姿勢で運動しないようにする
  • 体の左右や全身をバランスよく使って動き、同じ動きの繰り返しを避ける
  • 自分の体をチェックし、痛みや関節の異変などがあれば医師の診察を受ける
  • 同じ学年であっても、体格差に応じた指導を受けるようにする

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