症状
外傷や床ずれ、火傷などの皮膚の損傷部位から原因菌が侵入し、感染が成立します。感染成立からの潜伏期間は短く、数時間のうちに症状が出現し始めます。
炎症が生じていることを反映し、感染部位での激痛、腫脹、発赤が生じます。感染部位は皮膚表面ではなく筋肉に生じるため、見た目には赤々とした鮮明な変化を呈するわけではなく、むしろ色の変化は淡いため軽症に見間違えることもあります。
組織壊死の進行に伴って、皮膚表面の赤さは徐々に褐色調に変化します。紫斑や水疱を伴うこともあります。ガスの産生を反映して、皮膚を触れると「握雪感」と呼ばれる雪を握ったような感触がする状態になることもあります。また、局所の臭いは強く腐敗臭を呈します。
ガス壊疽では局所病変に留まることなく、全身症状を続発します。病気の進行と共に高熱や血圧低下、呼吸困難といったショック状態を発症し、最終的に多臓器不全から死に至ることもあります。
医師の方へ
「ガス壊疽」を登録すると、新着の情報をお知らせします