またにてぃぶるーず

マタニティブルーズ

最終更新日:
2020年06月22日
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2020/06/22
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概要

マタニティブルーズとは、産褥期に見られる軽度の抑うつ症状や涙もろさを主な症状とする一過性の現象または症候群です。産後3~5日頃に症状が現れやすく、産後2週間が経過する頃には自然と改善していくのが一般的です。約3割の女性が経験するといわれています。

原因

マタニティブルーズの主な原因のひとつは、出産を終えたことによる急激なホルモンバランスの変化と考えられています。妊娠中は妊娠していないときに比べて、女性ホルモンのエストロゲンとプロゲステロンが大量に分泌されています。そして、出産を終えると妊娠を維持するために大量に分泌されていたエストロゲンとプロゲステロンの分泌量が急激に減少し、ほぼゼロの状態となります。このような急激なホルモンバランスの変化が自律神経のはたらきにも影響を与えて、精神的に不安定な状態を引き起こすと考えられているのです。

ほかにも、出産によるストレスや産後の疲労、出産した子どもの母親になる責任感、慣れない育児による心身の疲れなども関与していると考えられています。そのため、特に初めて妊娠・出産を経験した女性や、もともと精神的な不調があった女性、支援が少ない女性もマタニティブルーズを経験しやすい特徴があります。

症状

マタニティブルーズの症状の現れ方は人によって異なります。はっきりした原因がないにもかかわらず急に涙もろくなる、気分が不安定になる、イライラする、漠然とした不安に襲われるなど、精神的に不安定になるという症状が主に現れます。具体的には、テレビのニュースを見ているだけなのに涙が出てくる、パートナーの一言に無性に腹が立って当たってしまうなど、後で振り返ると、普段とは違う感情や行動を経験したといった体験が聞かれます。

多くは一過性ですが、もし2週間を経過しても精神的・身体的な不調が続く場合は、産後うつ病などほかの精神疾患の可能性があるので注意しましょう。

検査・診断

マタニティブルーズは症状が1〜2週間で治まる一過性の現象のため、検査・診断は行われないことが一般的です。ただし、症状が産後2週間を経過しても改善されない場合には、産後うつ病などほかの病気の可能性を考え、検査が行われることがあります。

治療

多くは身体的な疲労が改善するように休める環境を整えて、感情や不安な気持ちを受け止めるなとの対応で改善します。そのため、薬物療法が必要になることはほとんどありません。

しかし、症状が長引くときや、睡眠や食事などのセルフケアや育児に支障がある場合は、ほかの精神的な症状との鑑別のため、精神科や心療内科への受診が必要です。

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