治療
中毒を起こした場合、対症療法を行いながら、原因検索を行います。原因が特定されたら、原因に対応した治療も検討されます。
対症療法
まずは、原因物質が判明する前に、患者さんの状態に対して必要な治療を行います。意識状態が悪く、気道が保てなかったり、呼吸状態が悪かったりする場合には酸素投与や気管挿管を行って人工呼吸管理を行います。血圧の低下や脱水状態である場合には輸液などの循環サポートを行います。低血糖を起こしている場合は糖分の補充を行います。
急性期における症状に対してのみならず、たとえば腎障害が生じた際には、血液透析も必要に応じて行われます。
原因に対応した治療
原因が判明した場合は、その原因物質に対する拮抗薬や症状の治療薬を使用します。たとえば、麻薬中毒の際には、ナロキソンと呼ばれる治療薬が使用されます。また、サリンによる中毒が疑われる際には、プラリドキシムが使用されることがあります。しかし、すべての原因物質に拮抗薬や治療薬があるとも限りません。
中毒は、日常生活において注意することで避けることができるものもありますが、事故や事件に関連して引き起こされることもあります。なんらかの中毒の発症が疑われる際には、早期に医療機関を受診することが重要です。
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