治療
会陰裂傷の治療は重症度に応じて行われます。
第1 度裂傷:自然治癒が可能であり必ずしも縫合する必要はありません。しかし出血している場合には、吸収糸(自然に溶ける糸)で縫合します。
第2度裂傷以上の会陰裂傷は縫合が必要になります。第3度裂傷では、会陰の裂傷部位のみでなく、断裂した肛門括約筋の縫合も行います。第4度裂傷は、直腸まで損傷しているので、その程度を確認して直腸粘膜の縫合を行います。なお第3~4度裂傷では、緩下剤を投与して便が硬くならないように配慮します。
会陰裂傷は適切な治療が行われないと、肛門括約筋機能不全、便失禁のほか、将来的に子宮下垂や子宮脱の原因になり得ます。また縫合不全や感染を起こすと瘻孔(穴・欠損)を形成することがあり、炎症が治まってから再手術が必要になる場合があります。
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