治療
患部が凍傷状態にある場合には、まず患部を37~39℃のお湯で温める急速融解法が行われます。この際に、お湯の温度が下がらないように温度をモニターすることも大切です。
血流をよくするために、症状に応じて抗血液凝固薬の点滴や血管拡張薬の内服、麻酔薬を注射して特定の神経を麻痺させる神経療法などが行われることもあります。
あまりにも凍傷が深い場合、このような治療では回復が期待できません。この場合には壊死した組織を取り除くために、手術による患部の切除・切断が必要になることもあります。
また、複数の指が虚血(血液が十分に供給されない状態)になる場合や、四肢の中枢で虚血になる場合には、薬で血栓を溶かして再び血液が流れるようにする“血栓溶解療法”を行うという研究もあります。
応急処置
凍傷を負ったときに最初にすべきことは患部を温めることです。患部を温水につける場合には37~39℃のお湯で温めるようにします。
ただし、凍傷になると感覚がなくなるため、熱いお湯や暖炉、焚火の前で温めるようなことをすると、やけどをする恐れがあります。また、患部をこすると組織がさらに損傷してしまいます。そのため、40℃以上で温めないようにし、患部をこすらないようにしてください。
また、凍傷の人は中心体温(体の中心部の温度)が低下している可能性もあるため、全身を温かい毛布でくるむなどして更なる体温低下を防ぎ、可能であれば患部や全身を温めながらすぐに病院を受診しましょう。
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