治療
劇症型溶血性レンサ球菌感染症は、症状が急激に進行するため迅速な診断と早期の治療が大切です。治療では、まず感染の疑わしい部分を切開して取り除く手術を行います。広範囲の切除になることが多いため一般の病院では対応ができません。進行が早く時間が経過すると命に関わるため、すぐに経験のある救命救急センターや大学病院での対応が必要です。
手術に加えて、A群溶血性レンサ球菌の増殖を抑えるペニシリン系の抗菌薬が投与されます。壊死が生じた場合は、壊死した部位からの感染拡大を防ぐために、壊死した部位やその周辺の組織を切除する手術が行われます。
症状が進行して意識障害が起こったり、血液循環や呼吸などが困難になったりした場合は、血圧を上げるために輸液*や薬剤の投与のほか、呼吸を改善するために酸素投与や人工呼吸器の装着を行い、全身状態の回復を図ります。
*輸液:血管から体内に栄養や水分、薬剤などが含まれた液体を入れること。生命の維持や栄養補給などを目的に行われる。
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