原因
化膿性無菌性関節炎・壊疽性膿皮症・アクネ症候群は、PSTPIP1と呼ばれる遺伝子異常を原因として発症します。 PSTPIP1遺伝子は、炎症に関係する血球系の細胞に多く見られることが知られており、必要に応じて適切に炎症反応が生じるために重要な働きをしていると考えられています。
PSTPIP1遺伝子の情報をもとに産生されるタンパク質は、「パイリン」と呼ばれる別のタンパク質と協調運動をすることで炎症反応の調整に関わっていると考えられています。病気に関連したPSTPIP1遺伝子では、パイリンに対して常時はたらきかけるような状態になり、病気の発症につながると考えられています。
なおタンパク質は、アミノ酸がいくつもつながることで作られています。PSTPIP1遺伝子から産生されるタンパク質も同様にアミノ酸で構成されていますが、特に230番目のアラニンがスレオニンに置き換わったり、250番目のグルタミン酸がグルタミンに置き換わったりする変化が、病気に深く関与していると報告されています。
化膿性無菌性関節炎・壊疽性膿皮症・アクネ症候群は、「常染色体優性遺伝」と呼ばれる遺伝形式をとる疾患です。この遺伝形式では、原因となる遺伝子異常を有すると、理論上50%の確率でお子さんに病気が伝わることになります。
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